パトリック・ロジェって誰ですか?誠 Weekly Access Top10(2008年2月1日〜2月7日)

» 2008年02月12日 07時47分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 先週、最も読まれた記事は「実はオトクなこともある? ゴールドカードについて考える」だった。ゴールドカードを持つことでどんなメリットがあるのか? プラチナ・ブラックといったカードを狙うにはどうしたら? その答えを知りたいかたはご一読を。

デパートのチョコレート売り場に異変

 ところでバレンタインデーを前に百貨店などのチョコレート売り場で、ちょっとした異変が起きている。ここ数年、女性が友だちに贈る「友チョコ」や自分へのご褒美として「自分チョコ」などが増えている一方で、昔からあった「義理チョコ」が少なくなっているというというのだ(参照記事)

 これまでバレンタインシーズンのチョコ売り場を賑わせるのは女性客と相場が決まっていたが、最近ではチョコレートを買う男性客が増えている。シブヤ西武では2月1日から、男性のために「ショコラ・ティステイングバー」を紳士フロアに開設。高級チョコの「ル・ショコラティエ・タカギ」や「フェルクリン」が人気で、男性客が買っていくのは2000円台が中心だ。

 シブヤ西武の調査によると、バレンタインシーズンにチョコを買ったことがある男性は35%にも達している。ちなみに記者はバレンタインシーズンにチョコを買った経験はない。はっきりいって「恥ずかしい」のだ。百貨店などでチョコの売り場の前を通ると、目のやり場に困ってしまう。「どんなチョコが売っているんだろう」と興味はあっても、ジロジロと見ることができないのだ。

 そんな男性陣の気持ちをくみ取ったシブヤ西武は、紳士フロアにチョコ売り場を設けた。つまり女性の目線を気にせず、気軽にチョコを購入することができるのだ。

毎日30〜50個のチョコを食べるパトリック・ロジェ氏

男のためのショコラセミナー

 また伊勢丹新宿本店では1月23日から28日まで、今年で6回目となるチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」を開催した。世界トップクラスのチョコレート職人が集うこの祭典では、13カ国55のブランドが結集。祭典の期間中には「男のためのショコラセミナー」(1月25日、26日)を開き、2日間で約90人が集まった。セミナーを主催した伊勢丹新宿店では「これまで女性向けと考えられていたスイーツを、男性も楽しめるきっかけになれば」との狙いだ。

 1月25日に開かれたセミナーでは、チョコレート職人にとって最高の名誉にあたるショコラティエM.O.F(フランス国家最高職人)を手にしたパトリック・ロジェ氏が講演。20歳ごろまで「チョコは嫌いだった」というロジェ氏だが、今では毎日30〜50個のチョコを食べるらしい。「この世に存在するものは、すべてチョコで表現できる」というロジェ氏が作ったチョコはどんな形で、どんな味なのだろうか?

パトリック・ロジェのシクローヌを食べてみた

 記者は、ロジェ氏の「シクローヌ」(18個入り、1万5750円)を試食させてもらった。スプレーを使って25段階に分けて色付けをしているシクローヌは、まるで宝石か地球のような輝きをしているのだ。自分が作ったチョコを見てロジェ氏は「あまりにも美しくて手がでないこともある」と話す。

 またロジェ氏によると、茶葉などに含まれるタンニンの味がするという。タンニンは強い渋みがあるということで、たしかにシクローヌには渋みを感じた。渋みとチョコの甘さがうまくマッチしていると思った。

コニャックと合うオランジェット(左)、タンニンの渋さとチョコの甘さがマッチしているシクローヌ(右)

 シクローヌの価格は18個入りで1万5750円、1個あたり875円の計算になるが、記者が食べた青いタイプは2000円。しかも形はドーム型なので「1個ではなく半分か……」という印象を受ける。高価なチョコではあるが、「これまでに食べたことがない味が口の中で広がった」ことは確か。話のネタまたは記念日などに食べるのはいかがだろう。

 伊勢丹新宿本店によると、サロン・デュ・ショコラの売り上げは前年を上回り、1個あたりの平均価格は2700円ほど。これまでバレンタインシーズンといえば女性だけがチョコを購入していたが、これからは男性も楽しむ時代なのか。スイーツを好む男性は増えているようで、自分用のチョコを買うのが人気になるかもしれない。

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