トップ10
» 2008年01月28日 04時16分 UPDATE

誠 Weekly Access Top10(2008年1月18日〜1月24日): クジラの味と馬の味

先日、何年ぶりかにクジラを食べた。皮を湯がいて酢みそで食べる「さらしくじら」は郷愁をそそる味だったが、クジラ肉の味とともにもう1つ思い出したのが、ある英国人に嫌われた思い出だった。

[吉岡綾乃,Business Media 誠]

 前回のTop10に続き、先週最も読まれた記事も「Wii Fitが“続く”3つの理由」となった。郷好文氏の連載では、「スイーツ男が増えると、マーケティングが変わる」も9位にランクイン。

ico120_ay_choco.jpg 「スイーツ男が増えると、マーケティングが変わる」のサムネイル

 郷さんのブログによれば、この記事を書くためにコンビニへ行き、スーツでスイーツをエコバッグで購入されたとのこと。そうしてせっかく撮ったコンビニスイーツ写真が、記事のサムネイル(左写真)に採用されなかったと嘆いていらっしゃったが、担当編集が「どうしてもバレンタインつながりでチョコレートの写真にしたい」と思ったために、手持ちの中からゴディバのチョコ写真を加工してサムネイルにした、というのが真相。決して写真が悪かったわけではないので、どうぞお気になさらず……。

学校給食の「クジラの竜田揚げ」を思い出す

 ところで先日、台湾人の知人と食事をしていたときに、ひょんなことから「韓国では犬を食べるらしいではないか」という話になった。「かわいい犬を食べるなんてとんでもない」と怒る彼に対し、「しかし中国大陸にも犬を食べる地方があるらしいよ。日本でも江戸時代には一部で犬肉を食べる風習があったと本で読んだことがあるけど」と言いかけたのだが、その言葉は飲み込み、代わりに「まあ、国によって食文化はいろいろだからね」と言うに留めておいた。お互い上手くない英語で話しているので、デリケートな話題は避けたかったからだ。

 「○○人は××を食べる」話は難しい。これまでの経験を振り返ると、記者が食べたことがあるもののうち、外国人に話すのがためらわれるのがクジラと馬肉だ。

 おそらく記者は、東京の学校給食でクジラ肉の料理(竜田揚げなど)を食べたことがある最後の世代ではないかと思う。小学生のころは給食だけでなく家庭でもクジラベーコンが食卓に上ることも珍しくなかったが、1982年に商業捕鯨が禁止されてからは、クジラ肉を食べる機会はほとんどなくなった。調査捕鯨は続けられているため、一部高級店では今でもクジラ料理を提供しているようだが、20代以下の日本人にはクジラを食べたことがない人が多いだろう。

 記者にとって、馬肉はちょっと高級な食材のイメージがある。馬刺しや桜鍋といった料理はおいしくて好きだが、そうしょっちゅう食べるものでもない。

 学生の頃、海外で知り合った英国人にうっかり「日本では馬の刺身は人気がある。私もおいしいと思う」と話してしまったことがある。彼は明らかにさげすむ目つきで私を見て、それ以来ロクに口を利いてくれなかった。あとで彼が共通の友人に「あいつは馬を食べるなどと信じられないことを言っていた。日本人はクジラも食べる民族だからな」と悪口を言っていたことを知った。

 この一件以来、記者は外国人と話すときには「○○人は××を食べる」話をできるだけ避けるようにしてきた。本当は日本人がなぜクジラや馬を食べるのか、文化的側面や歴史的な理由を丁寧に説明するのが望ましいのだろう。しかしこの手の話は理屈ではなく感情論なので、下手な説明ではまず納得してもらえないし、上記のように口も利いてくれないということが容易に起こりうる。

 昨日、魚売り場で「さらしくじら※」を見かけ、久しぶりに食べてみた。何年かぶりのクジラは「ああ、クジラってこういう味だったっけ」という記憶をよみがえらせるには十分だったが、特別高いお金を払ってまで食べたいかと問われたら、おそらく記者はノーと答えると思う(高級なクジラ料理ならばもっとおいしいのかもしれないが……)。

※さらしくじら……脂肪が付いた皮を湯がき、冷水でさらしたもの。酢みそをつけて食べる。

 今は日本の人口の半数以上がクジラを食べた経験があるはずだが、やがて逆転することになる。食べたことがない人が主流になればおそらく、商業捕鯨を再開したいという声もどんどん小さくなっていくのだろう。犬のことで怒っていた台湾人の知人は、クジラや馬なら食べても怒らないのだろうか。次回彼に会う機会があったら、勇気を出して聞いてみようと思う。

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