「CSR」という言葉を知っている、22.8%

» 2007年12月18日 07時00分 公開
[Business Media 誠]

 ヤフー・バリュー・インサイトのC-NEWS編集部は12月3日、「生活者視点から見たCSR〜企業イメージとCSRイメージの関係性〜」に関する調査結果を発表した。

 同調査は、生活者が企業イメージ、およびCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)イメージを、どのように評価するのかを定量的に把握すること、またCSRに関連するSRI(Social Responsibility Investment:社会責任投資)やCRM(Cause Related Marketing:事業を通じた社会貢献活動)についての行動や考えを把握することを目的に、生活者1000人にアンケートを実施した結果をまとめている。

企業イメージに最も強く影響を与えるのはCSR

 同調査によれば、「CSR」という言葉に関する認知度は22.8パーセント。20代、40代の男性に知っている人が多く、女性の認知度は総じて低かった。また、CSR報告書を読んだことがある人は19.5パーセントと、認知度とほぼ変わらない数値が得られた。

 企業イメージを、商品・サービス、事業規模、収益性、業界環境、CSRという5つの要素に分解して調査を行ったところ、企業イメージに最も強く影響を与えるのは「CSR」であり、2位の「商品・サービス」の約1.8倍も強いことがわかった。

重視度が高いCSR項目は「誠実性」と「環境配慮」

 CSRで重視する項目を誠実性、環境配慮、社会性、人間系に分け、それぞれを5点満点の5段階評価で聞いたところ、企業イメージに強く影響を与えるCSRイメージは、「誠実性」が4.09ポイントでトップ、「環境配慮」が3.91ポイント、「人間系」は3.63ポイント、「社会性」が3.32ポイントと続いた。

 東証一部上場の消費財メーカーを無作為抽出で5社、調査対象の企業として選出して、各社のCSR報告書の概要版を実際に読んだ上で評価してもらったところ、実際のCSR総合イメージにもっとも影響を与えるのは「人間系」で、2位の「環境配慮」の約2.4倍も強いことが分かった。CSRについて、顕在的に重要と認識されているのは「誠実性」や「環境配慮」が中心だが、実際のCSRイメージを形成するのは「人間系」であるという結果となった。

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