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» 2007年10月04日 19時47分 UPDATE

「個人投資家が手控え」――ネット証券の9月の実績が低迷

サブプライムローン問題による株安の影響は個人投資家のみならず、証券会社にも響いた。大手ネット証券の1日あたりの売買高は、2ケタのマイナスとなった。

[土肥義則,Business Media 誠]

 ロイターの調査によると、個人投資家が8月に損失を出した人は73%に達した――(9月10日の記事参照)。一方、利益を出した人はわずか4%。米国のサブプライムローン(低所得者向け住宅ローン)問題に端を発した世界同時株安は、個人投資家への影響は大きく、それは証券会社の売買高にも響いた。

 大手ネット証券の9月の取引状況が厳しい。7月下旬頃からサブプライムローン問題や円高の進行などによって、日経平均株価の低迷が続いた。中でも8月17日は米国の株安もあって、日経平均株価は874円の大幅な下落となった(8月22日の記事参照)。これらの影響は9月も引き続き、相場は不安定な状況が続いたため、個人投資家の間には“様子見ムード”が漂ったようだ。

 9月の1日平均株式売買代金を見ると、ネット証券最大手のSBIイー・トレード証券は、3209億4300万円で対前月比−13.40%減少した。楽天証券では2670億1700万円で−23.1%(同)、松井証券も649億7800万円で−19.19%(同)と大幅な減少となっている。

 カブドットコム証券は9月の1日あたりの委託手数料が3900万円で、対前月比で−20%落ち込んだ。個人投資家の株式投資は減少したものの、投資信託は堅調だ。同社でも順調に推移し、9月の投信残高は対前月比40億3300万円増の754億4400万円となった。

 松井証券の信用取引※に対する評価損益率※を見ると、7月20日時点で新興市場(ベンチャー企業が数多く上場している市場)での取引は−29.2%となっている。つまり個人投資家は平均して、新興市場で約3割の損失を出しているといえそうだ。9月の売買代金の低迷について、同社では「外国人投資家による株式の売買が少なかったため、個人投資家は手控えたのではないか」と見ている。

※信用取引:株式投資に必要な資金や株式を、証券会社から借りて行う取引。
※評価損益率:信用買いをしている人たちの、平均した利益または損失を抱えている指標。
yd_SBI.gif SBIイー・トレード証券、1日平均の株式売買代金の推移

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