調査会社の米comScoreは8月20日、7月の米検索市場についての調査結果を発表した。今回の報告から、新しい測定手法「qSearch 2.0」を導入した。
これまでは大手の検索エンジンで実行される検索のみが対象だったのに対し、qSearch 2.0ではネット上で行われるさまざな検索活動に調査対象範囲を広げている。MySpace、Baidu、Naverといったサイトでの検索や、eBayやAmazonなどにおける分野特定型の検索にも目を向けた。
さらに、従来からの「検索大手5社ランキング」においても、5社サイト内の検索だけでなく、パートナーサイト上での検索や、Web、image、newsなどのような、検索タブを複数指定したクロスチャンネル方式の検索もカウントに含めた。ただし過去のリポートとの整合性を取るため、5社ランキングにおいては地図・地域情報の検索やユーザー生成ビデオの検索など、5社を検索エンジンと見た場合に中核とはいえない領域の検索については、カウント対象外にしたという。
新しい検索大手5社ランキングでは、7月の首位はGoogleで、前月比0.3ポイント増の55.2%のシェアを獲得。一方、2位のYahoo!(シェア23.5%)は0.3ポイントの下げとなっている。以下Microsoft、Ask Network、Time Warner Networkと続く。パートナーサイトでの検索やクロスチャンネル方式の検索もカウントするようにしたことが、従来ランキングに比べてGoogleのシェアが増加した要因だという。
順位 | 企業名 | シェア(%) | 前月比(ポイント) |
---|---|---|---|
1 | 55.2 | 0.3 | |
2 | Yahoo! | 23.5 | -0.3 |
3 | Microsoft | 12.3 | 0.1 |
4 | Ask Network | 4.7 | 0.1 |
5 | Time Warner Network | 4.4 | -0.1 |
自宅、オフィス、大学での利用(資料:comScore qSearch 2.0) |
一方、調査対象を拡大した結果としての企業グループ別の検索上位10社と、それぞれのサイトにおける検索クエリー件数も公開している。首位のGoogleの検索件数66億件のうち、55億件がGoogleサイトから、11億件がYouTubeやその他のサイトからの検索となっている。前月からの件数の伸びをみると、Googleサイトでのクエリー件数が2.6%増なのに対し、YouTubeその他のサイトでは8.5%増加している。
企業・サイト名 | クエリー件数(単位:百万件) | 前月比増減(%) |
---|---|---|
インターネット合計 | 13,692 | 2.30 |
6,614 | 3.60 | |
5,507 | 2.60 | |
YouTubeその他 | 1,107 | 8.50 |
Yahoo! | 2,524 | 0.00 |
Yahoo! | 2,493 | 0.00 |
その他 | 31 | 0.00 |
Microsoft | 1,251 | 2.30 |
MSN-Windows Live | 1,223 | 0.00 |
Microsoftその他 | 28 | -22.20 |
Time Warner Network | 959 | -1.20 |
AOL | 436 | -0.50 |
Mapquestその他 | 523 | -1.90 |
Fox Interactive Media | 587 | 4.40 |
MySpace | 575 | 4.40 |
その他 | 12 | 9.10 |
eBay | 472 | 0.90 |
Ask Network | 462 | 2.90 |
Ask.Com | 214 | -2.30 |
MyWebSearch.comその他 | 248 | 7.80 |
craigslist | 185 | 8.80 |
Amazon | 151 | 4.90 |
Infospace Network | 56 | -16.40 |
自宅、オフィス、大学での利用(資料:comScore qSearch 2.0) |
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