バンダイは7月31日、女性向けアパレル事業に本格参入すると発表した。18〜25歳をターゲットにした新ブランド「Sweet Razzor」を立ち上げ、手ごろな価格のワンピースやコートなどを、9月上旬から全国の専門店で発売する。
同社はこれまで「ふたりはプリキュア」や「ウルトラマン」などキャラクターをモチーフにした子ども向け衣服を中心にアパレル事業を展開してきた。新ブランドの投入で、ターゲットを大人の女性にも広げていく。
「バンダイはガンダムなどおもちゃのイメージが強いが、実はアパレル事業の売り上げも多い。レディースアパレル事業に本格的に参入していく」とバンダイの上野和典社長は意気込む。
Sweet Razzorは「sweet」をコンセプトに、リボンやフリル、ハートマークを多用したワンピースやコートなどを販売。まずは、最新の流行を取り入れた28種類の商品を、2980円〜6980円と手ごろな価格で販売する。10月以降は毎月20〜40種類の新製品を投入する。
販売は、婦人服の小売店チェーンなどを運営するパレモが担当。パレモが展開する「ギャルフィット」など350店舗で販売し、1年で20億円の売り上げを目指す。
イメージキャラクターには「かわいらしくて健康的なイメージがブランドコンセプトに合っている」とタレントのリア・ディゾンさんを起用した。ディゾンさんは商品企画にも参加。ブランドモチーフにはディゾンさんが好きだというハートマークを採用した。
バンダイは1983年にアパレル事業を立ち上げ、キャラクターを使った衣類を主に販売してきた。大人向けには、サーフブランド「Real B voice」や、女性向け下着ブランド「mi・ke・ra」も展開。同社広報チームの種田美紀サブリーダーによると、昨年度のアパレル事業の売上高は160億円で、同社の売り上げの約15%を占めているという。
「バンダイはこれまで、ウルトラマンやプリキュアなど、子どもがあこがれるキャラクターに変身できるようなグッズやコスチュームを販売してきた。Sweet Razzorは、女の子があこがれである『リア・ディゾン』というキャラクターを軸にしたという意味では同じ」(種田サブリーダー)
同社は、玩具の分野では、ジャズを演奏するロボットやインテリアコースター「スペースワープ」、人間の行動を再現する携帯ゲーム「Human Player」など、大人向け商品の開発にも注力している。「アパレル分野でも、子どもだけでなく大人にもバンダイの魅力を伝えたい」(種田サブリーダー)
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