音楽からビデオ、SNSへ――世界のネットユーザー調査

» 2007年07月07日 07時49分 公開
[ITmedia]

 調査会社の米Ipsos Insightは7月5日、インターネットとテクノロジーのトレンドに関する調査報告を発表した。ここ数年、デジタル音楽が担ってきた「デジタルメディアのけん引役」を、2006年にはオンラインビデオが引き継いだようだと分析している。

 調査は、2006年11月および12月に、日本を含む12カ国の6553人を対象に行われた。Ipsos Insightでは、同様の調査を毎年行っている。

 オンラインビデオをめぐる活動は、多くの先進国で急成長中。米国のインターネットユーザーでは、テレビやビデオクリップをオンラインで見たことがある人の比率が、2005年末時点の28%から、2006年調査では36%に伸びた。そのうち過去30日以内に、オンラインでのビデオ閲覧をした人の比率は4分の3に上るという。世界的に見ても、オンラインビデオの閲覧やダウンロードを行った人の比率が増加する一方、ネットで音楽やラジオを聴いた人や、デジタル音楽をダウンロードした人の比率は、わずからながら減少している。

 「さらに印象的な傾向」として、Ipsos Insightではソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の世界的な急成長を挙げる。調査では、成人の5人に1人はSNSを訪問したことがあり、インターネットユーザーの20%は過去30日以内にSNSにアクセスしたとの結果が出ている。特にSNSの人気が高いのは韓国で、SNS経験者は成人の49%、過去30日以内にアクセスした人はネットユーザーの半分以上に上る。韓国最大のSNSであるCyworldによると、韓国の全人口の約30%に当たる約1800万人が、同SNSのアカウントを持っているという。

 「世界中で、CyworldやMySpace、Facebook、mixiといったSNSは、成人のコミュニケーション文化の主要な要素となった」とIpsos Insight。過去30日以内にSNSにアクセスした人の比率が高いことに触れ、「訪問頻度の高さは、多くのユーザーが、こうしたサイトを試してみる段階を抜けてデジタルライフスタイルの一部に取り込みつつあることを示すもの」とし、今後、ほかのオンラインおよびオフラインでの娯楽行動に、SNSがどのような影響をもたらすか興味深いとしている。

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