Gartner、世界半導体売り上げ予測を下方修正

» 2007年06月02日 08時58分 公開
[ITmedia]

 DRAMの平均販売価格の予想以上の下落と、マイクロプロセッサ市場における価格競争の継続により、米調査会社Gartnerは5月31日、2007年の世界半導体市場予測を下方修正し、前年対比2.5%増の2692億ドルとした。前回の発表では、伸び率を6.4%とみていた。

 同社によると、2007年第1四半期の半導体売り上げは2006年第4四半期を5%以上下回った。例年、年末の在庫増強により年始は売り上げが減少するが、今年は、例年よりもさらに軟調だったとしている。

 2007年のメモリ市場は、DRAMの平均販売価格の下落が続くことから、全体として4.7%のマイナス成長となる見通し。DRAMについては、Gartnerの最新予測では、2007年の売り上げは11.1%減の305億ドル、2008年も緩やかな減少を続けるという。しかし、DRAMメーカーが生産計画を見直すか、NAND型フラッシュ業界が堅調な伸びを示せば、2008年はメモリ市場全体として上向く可能性もある。

 在庫については、Gartnerがサプライチェーン全体を調べたところ、全半導体の在庫レベルは過去数四半期上昇を続け、2007年第1四半期にピークに達し、一部を除き現在は既に下降に向かっているという。

 世界半導体市場は、2008年には前年対比8.7%増、2009年には7.2%増と、適度な成長ペースに転じるとGartnerは予測している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.