ニュース
» 2007年05月11日 20時41分 UPDATE

スカパーJSATの社長が阪神タイガースを応援する理由

2011年のアナログ放送終了を控え、メディアの経営環境は大きく変化している。競争が激化するなか、スカパーJSATの生き残り策は何か。

[土肥義則,Business Media 誠]

 スカイパーフェクト・コミュニケーションズとJSATが統合してから、1カ月が経過した(2006年10月の記事参照)。統合効果を求めるのはまだ早いが、すでにグループ会社にメスを入れ始めている。効率化のためには“聖域なし”の構えで、初年度から増収増益を目指していく。

yd_5-11-1.jpg 今後の展開を語るスカパーJSATの仁藤雅夫社長

 スカパーJSATは5月11日、決算概況と今後の事業展開について説明した。スカパーの営業収益は、デジタル放送の加入者数が伸びたため、対前年度比3.7%増の854億2200万円となった。ただ、有価証券の評価損と、来年9月に予定している本社移転費を計上したため、最終利益は−13億1100万円に転落した。

 JSATの営業収益は大口顧客の解約などもあり、同−11.8%の387億7000万円。昨年度は最終赤字だったが、減価償却費の減少などから、62億6000万円の黒字を確保した。

 統合後初めての決算となる2008年3月期は、営業収益が1250億円、当期純利益が50億円と、増収増益を見込んでいる。

yd_5-11-2.jpg 業績見通しは増収増益の見通し

グループの再編に着手

 2006年度の新規個人契約数は、第1と第4四半期では対前年比を上回ったものの、第2と第3四半期では解約数が上回った。この要因として仁藤雅夫社長は「サッカーワールドカップの反動が出た」と分析。「個人契約の解約率に歯止めをかけることが、今年度の課題だ」との考えを示した。

yd_5-11-3.jpg ワールドカップの影響で第2〜3四半期は苦戦した

 持株会社スカパーJSATの設立により、本部では企画戦略とグループ管理を担当する。すでにグループ会社の再編に着手しており、4つの事業を統合してきた。「まだまだ取っ掛りにすぎない。今後は孫会社までを含め、再編を加速させていく」との方針を打ち出した。

デジタルテレビの普及でe2byスカパー!が堅調

 今年度の業績見通しとして、スカパーの新規個人契約は昨年度の45万7000件から60万件の獲得を目指す。そのための広告費用として、30億円ほどを見込んでおり、営業利益がマイナスに転じるという。

 各事業のなかで110度CSデジタル放送の「e2byスカパー!」が好調だ。9割以上のデジタルテレビにe2が組み込まれているため、2005年度は9万件、2006年度は16万件を獲得、今年度は28件〜30万件の新規増を目標に掲げている。

 JEITA(電子情報技術産業協会)の予測によると、デジタルテレビの累計国内出荷数は、年率85%ほどで伸びていくという。「デジタルテレビの出荷台数に連動した形で、e2が増えていくだろう」(広報部)と見ている。

阪神タイガースと契約数の関係

 コンテンツについては引き続き、映画やスポーツなどに注力していく方針だ。なかでもプロ野球は、数年前から視聴率が低迷しており、地上波での放映が減少している。その影響により野球関連の契約数を、昨年度は2万件(約10%)ほど伸ばした。「ただ現在は、阪神タイガースが低迷している。そのため契約数が伸び悩んでいる」(仁藤社長)という。「(ペナントレースを)脱落するのは、できるだけ先にしてほしい」と期待を込めていた。

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

注目のテーマ