PHS網を利用した「ウィルコム位置検索サービス」を提供

» 2006年03月28日 14時09分 公開
[園部修,ITmedia]

 ウィルコムは4月6日から、全国に約16万局あるPHS基地局のネットワークを利用して、端末の位置を検索する「ウィルコム位置検索サービス」を開始する。サービスの利用には事前の申し込みが必要になる。

 昨今、子供向けの携帯を中心に、GPSや基地局の情報を利用して端末の位置を取得し、場所を通知する位置検索サービスを提供する事業者が増えている(3月8日の記事参照)が、ウィルコムも基地局の情報をベースにした位置検索サービスを提供する。PHSの基地局を利用する位置検索は、GPSの電波が届きにくい屋内や地下街、地下鉄の駅などでも端末を検索できる利点がある。

 「ウィルコム位置検索サービス」は、バンダイが発売する「キッズケータイ」(3月16日の記事参照)やユビキたスが販売予定の「どこ・イルカ」(3月22日の記事参照)などと同様の機能を、ウィルコムのPHSで利用可能にするサービス。PHSの基地局情報を用い、あらかじめ登録してある端末の情報を取得できる。

 位置情報は、ブラウザで事前に連絡されるURLにアクセスし、IDとパスワードを入力することで取得できる。このためフルブラウザ搭載のPHSや携帯電話、PCなどから位置情報が参照可能だ。また一部の端末からは、事前に指定した2カ所までのメールアドレスに自分の位置を通知する機能も用意する。

 サービスの利用を希望する場合、検索される側の端末契約者から申し込みをする必要がある。申し込みには専用の申込用紙が必要で、用紙はウィルコムのサービスセンターか販売代理店で入手する。

 基本的にウィルコムのPHS端末はすべて検索される側にはなり得るが、「W-ZERO3」や「AH-J3001V」「AH-J3002V」「AH-J3003S」など、自己位置通知ができない機種もあるので対応機種は事前にWebサイトなどで確認が必要だ。

 料金は初期登録料525円と月額利用料金315円が必要で、登録した端末に請求される。月額料金には10回までの位置検索/自己位置通知機能の利用料が含まれているが、11回目以降はさらに1回あたり5.25円の利用料が発生する。さらに、自己位置通知を行うと1回あたり6.3円の通信料もかかる。ただし2006年4月6日から9月30日までのキャンペーン期間中は、初期登録料、月額利用料金、利用料がすべて無料で、通信費のみでサービスが利用できる。

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