QUICPayとはどんなサービス? おサイフケータイでクレジット(2/2 ページ)

» 2006年02月02日 10時47分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]
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盗難・紛失した場合のセキュリティは?

 QUICPayモバイルが利用できる携帯電話は、ドコモとauのFeliCa端末(おサイフケータイ)全機種。ボーダフォン端末にも2月に対応する予定だ。

 QUICPayは決済機能のみで、キャッシング機能は持っていない。また、1回の決済で利用できるのは2万円まで。それ以上の金額の決済や、キャッシングをしたい場合は、親カードを使うことになる。

 カード・モバイルどちらも、リーダー/ライターにかざすだけで利用でき、サインや暗証番号の入力は不要。基本的にリーダー/ライターはオフラインで処理を行い、サーバへ問い合わせに行かないため、処理はスピーディだ。与信枠はFeliCaチップ内で管理しており、利用金額の合計が3万円を超えるごとに、決済時に自動的にリーダー/ライターが、サーバ/カード会社へ問い合わせを行う。利用限度枠は、親カードに準じる。

利用金額の合計が3万円を超えると、サーバへ問い合わせを行う

 1回の決済の上限が2万円であることはQUICPayの共通ルールだが、オフラインで利用可能な累積利用可能額(与信枠)はカード発行会社が自由に定められる。そのため、今後JCB以外のクレジットカード発行会社からQUICPayサービスが提供された場合は、与信枠の更新タイミングは異なる可能性がある。

 また、携帯電話を紛失するなどした場合、気になるのがセキュリティ機能だ。QUICPayではアプリ側でセキュリティをかける機能は持っていないため、端末のロック機能などを利用することになる。

 暗証番号やサイン不要なQUICPayの仕組みでは、携帯を持ってさえいれば第三者がQUICPayを利用することも可能だが、紛失・盗難の届け出から60日前までさかのぼってJCBが保障することになっている。このあたりはクレジットカードの保障制度がそのまま適用されるので安心だ。

使える場所は?

 2006年1月末の時点で、QUICPayが利用可能な店舗数は約3000店。チェーンではロイヤルホスト、セイコーマート、なか卯、カラオケ館、ドラッグユタカなどで利用できる。また、神奈中ハイヤーも全台でQUICPayを導入している(2005年8月2日の記事参照)。スキー場への展開に力を入れており、北海道のニセコグラン・ヒラフやグランデコスノーリゾート、たんばらスキーパーク、タングラムスキーサーカスなど、東急リゾートサービス系のスキー場もQUICPayに対応、割引サービスを行っている。利用可能な店舗については、JCBのWebページで確認できる。

 JCBでは、QUICPayの本格展開は2006年度以降という認識で、本格的に利用店舗が増えるのはこれからだ。iDと同じくQUICPayも、2008年までに利用可能店舗数を10万店まで拡大する目標としている。

“今いる場所の近くでQUICPayが使える店を検索”することが可能。ドコモ端末ではオープンiエリアを(画面)、au端末ではGPS機能を使っている
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