ただのジュースじゃないんだぜ? 「n.e.o slow groove」を飲んでみた+D Style News

» 2009年03月02日 17時17分 公開
[小笠原由依,ITmedia]

 2月27日、東京都心には2009年初めての雪が降った。3月になってもまだ春の訪れを感じさせない凍える日々が続く。「この不景気の中、せめて季節だけでも暖かくなってほしい……!」――寒さにすっかり嫌気のさしてしまった読者に今回オススメしたいのが、飲むと“ホカホカ”してしまうほどショウガ本来の味が生きているジンジャーエールと、本格製法で桜の風味を閉じこめたノンアルコールカクテルだ。

photophoto 「n.e.o slow groove ジンジャーエールwithライム」(左)と、「n.e.o slow groove SAKURA」(右)

 バーテンダーがカクテル作りに利用する本格派ジンジャーエール「n.e.o プレミアムジンジャーエール」をご存じだろうか? ショウガ本来の風味をギュッと詰め込んだ濃厚な味わいが特徴で、炭酸は入っておらず、カクテル作りで使い切れるように容量はわずか95ミリリットルと、まさに“プロ仕様”の一品だ。

 その販売元であるはかた寿賀やが、バーテンダーの自由な発想を生かしながら、一般の人にも親しみやすいノンアルコールカクテルとして発表したのが、今回紹介する「n.e.o slow groove」シリーズ。元祖プレミアムジンジャーエールをベースにしたノンアルコールカクテル「n.e.o slow groove ジンジャーエールwithライム」と、桜や桃を使った春限定の「n.e.o slow groove SAKURA」の2種類が第1弾として販売されている。価格は6本セットで1500円、1ケース(24本)で6000円だ。

 ジンジャーエールwithライムは、プレミアムジンジャーエールの本格的な味わいにバランスよく炭酸とライムを加え、仕上げているという。ジンジャーエールは入っていないが“春ならではの工夫”が凝らされているSAKURAも注目。おいしいものを目の前にしたら試さずにはいられない、+D style編集部の記者Oは早速飲んでみることにした。

グラスに注げば、味気ない机もバーカウンターに?

 ジンジャーエールwithライムの瓶を見てみると、全体的に濁ったクリームイエローで、瓶の底には沈殿物がたまっていた。この沈殿物こそ、生ショウガそのものをたっぷりと使っている証。うーん、色を見るだけで濃厚さが伝わってくる。ふたを開けると、たちまちショウガの香りが周囲に広がり、ジンジャーエールの実力に期待が高まる。

photophoto 「n.e.o slow groove ジンジャーエールwithライム」(左)と、「n.e.o プレミアムジンジャーエール」(右)。右側がバーテンダー御用達のジンジャーエールだ。どちらも底には沈殿物がたまっている

 薄紅色にそまったSAKURAはなんともかわいらしく、女性のツボを心得たカラーだ。もちろん味にもこだわっており、“チェリー”ではなく“日本の桜”をイメージさせるために、“チェリー風味”の製品が多い従来の桜リキュールではなく、桜の花と葉の塩漬けを煮出したシロップを開発・採用しているとのこと。瓶のふたを開ければ、桜もちを思わす桜の葉の香りが漂ってくる。

 少し高めのお値段だけあって、単なる清涼飲料水にはないプレミアム感が飲む前から伝わってくる。これはちょっと工夫をして飲んでみたい。ジンジャーエールwithライムの濃厚さとSAKURAのかわいらしいカラーを見て心をときめかせた記者O(一応、女性)は、近所の雑貨屋に走りシャンパングラスを入手。ムードを演出しつつ飲んでみることにした。

 むむ……見た目的にはなかなかいける。特にSAKURAは、さながらシャンパンのようだ。味気ない机も、今ならバーカウンターに……さすがに見えないか。社内の女性社員数名にも見てもらったところ「カワイイ!」、「きれい」などの声があがり好評だった。

photophotophoto グラスについだ2杯を並べてみたり(左)、女性社員にグラスを持ってもらったりした(中央、右)。照明が明るすぎるのが残念だが、なかなかムーディー。ノンアルコールでも女性を酔わすことができるかも?

肝心のお味はいかに

 さて、ちょっとした乙女心で前置きが長くなってしまったが肝心なのは味だ。ジンジャーエールwithライムを口にする前に、ベースとなったプレミアムジンジャーエールを飲んでみたが、カクテル用に開発されただけあり“濃厚”な味わい。口に含むとシロップの甘みとショウガ特有の辛みがぴりぴりと舌を刺激する。甘みは強く、後味にも残る。

 それに対してジンジャーエールwithライムは、元祖プレミアムジンジャーエールと変わらぬショウガの風味を生かしながらも、すっきりとしたのどごしに仕上げられている。バーテンダーがライム・炭酸・プレミアムジンジャーエールの比率など、全製造工程を監修しているだけあり、バランスの取れた味わい。辛みと炭酸の刺激ものどに心地いい。さわやかとはいえ一般的なジンジャーエールに比べてショウガの味や香りには重みがある。ライムの味は控えめだ。

 もちろんアルコールは入ってないが、のどにピリリとくる刺激は、強いお酒ののどごしに近いものがあって驚いた。のどとおなかが一気に温まった後、ぬくさは徐々に全身に。心なしか筆者(冷え性)の手足も温かくなり、ショウガの力を実感する。

 SAKURAは、さまざまな風味が絡み合う複雑なテイスト。一口飲むと桜の香りに加えて桃の風味が漂う。ほんのりと梅の香りも感じられた。飲んだ女性社員の中には「アセロラの味がする」と言う人も……。桜もちや、その葉をイメージすると、甘ったるさやしょっぱさを連想する人もいるかもしれないが、微炭酸と柔らかな甘みで、飲み口はさわやかだ。

 両者ともに、飲みやすくさわやかな大人のテイスト。体を温めるジンジャーエールwithライムと、春を感じさせるSAKURA――飲みの席でお酒を飲めない女性に振る舞っても喜ばれるだろうし、お花見でも活躍しそうだ。

番外編:自分でも作ってみた

 ノンアルコールカクテルのおいしさに味を占めた記者O。手元には、プレミアムジンジャーエールがまだ1本残っていた。これは自分で作ってみるしかない。少ない資源を手に全身全霊を込めた一杯を作ることにした。

 一杯しか作れないからといって、無難なチョイスはしたくない。ベタなもの……まず、候補からフルーツを外してみよう。同期入社の記者には「グレープフルーツとか、フルーツ系が絶対おいしいって」と再三言われたが、右から左へと受け流す。なんとなく相性も、体にも良さそうな“ミルク”にしよう。安眠効果もありそうだ。

photo 完成したミルクジンジャー。ただの牛乳にしかみえない。机が汚いことについてはつっこまないでほしい

 牛乳とプレミアムジンジャーエールの比率は3:1(目分量)で作成。プレミアムジンジャーエールの比率が少なかったせいか、見た目は完全にミルクだった。肝心のお味は? ということで早速口にする……その前に、日ごろの感謝をこめ先輩記者E氏に先に味わってもらおう。

photophotophoto 無理やり飲まされるE記者

 ……どうやら失敗したようだ。E記者の顔がゆがんでいく。組み合わせか……あるいは比率を間違えたらしい。「まずくないんだけど……なんか、ジンジャーの風味とミルクが殺し合ってるよね……」E記者はそう言うと記者の方を向いてくれなくなった。

 自分でも飲んでみたところ、ミルクの味の後に、少しだけジンジャーの辛みを感じるなんともいえず中途半端な味。どうやら記者にはカクテル作りの才能はなかったらしい。どちらのうまみも中途半端になってしまったので、いっそジンジャーの割合をもっと増やせば、ミルクのまろやかさと、ジンジャーの辛みが生きるドリンクになったかもしれない。

 悔しい……。それを報告すると同期記者は「やっぱりフルーツが合うと思うよ」と冷静に指摘してきた。何となく納得がいかないが仕方がないので、少しだけ残ったプレミアムジンジャーエールを100%のグレープフルーツジュースで割ることにしよう……ってこれ、うまいし!! グレープフルーツの酸味が全体の味をさっぱりとまとめ、ジンジャーの辛みとも良く合う。はじめから助言を聞いておけば良かったのだろうか……。少し後悔しつつ、まだまだいろいろと試してみたいと思う記者Oだった。

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