日産、スポーツカー「フェアレディZ」をフルモデルチェンジ+D Style News

» 2008年12月01日 18時23分 公開
[山田祐介,ITmedia]

 日産自動車は12月1日、2人乗りのスポーツカー「フェアレディZ」をフルモデルチェンジし、発売した。価格は362万2500円から。

photo 新型フェアレディZ
photophotophoto サイドウィンドウ周りの角張ったデザインは、新型GT-Rとの共通性も感じさせる。“Zらしさ”と“新しさ”を追求したと同社が説明する通り、近未来感に包まれつつも、Aピラーからルーフへのエッジの効いた切り返しをはじめ、初代モデルのプロポーションを想起させる部分が見受けられる
グレード トランスミッション 価格
フェアレディZ Version ST 7速AT 446万2500円
6速MT 435万7500円
フェアレディZ Version S 6速MT 409万5000円
フェアレディZ Version T 7速AT 399万円
フェアレディZ 7速AT 372万7500円
6速MT 362万2500円
photo 「日本のスペシャリティーカー市場は年々縮小傾向にあるが、そのなかで先代Zはセグメントシェア50%強を取った」と語る同社最高執行責任者の志賀俊之氏。新型Zはテーマを「ジャンプ」とし、先代のポテンシャルを飛躍的に進化させたとしている

 1969年に初代モデルが登場して以来、日本のみならず世界にもファンを持つ、日産の代表的なスポーツカー。同社の再建計画「日産リバイバル・プラン」の下で2002年に復活した先代モデルの特徴を受け継ぎつつ、パフォーマンスやデザイン、品質を飛躍的に向上させたとしている。

 「鍛え上げられたアスリートの体のような色気や機能美」を表現したというエクステリアは、ボディーの張り出し感が強調された、筋肉質でダイナミックなものに変更された。ヘッドライトとテールライトに採用された独特のブーメランシェイプは、書道でいう“とめ/はね/はらい”のように、スタイリング全体を引き締める効果が狙われているという。

 また、ウインカーの動きに合わせボディーサイドのZエンブレムが点灯する演出も施されている。ボディーカラーは全8色を用意し、塗装表面の細かなキズあとを復元する「スクラッチシールド」が採用された。


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photophoto リア下部に設置されたフォグランプも、スポーティーなアクセントに(左)。カラーバリエーションは全8色を展開(右)

 インテリアは、デザインに加え、触り心地や座り心地といった感触の質感にもこだわりが詰め込まれた。柔らかなタッチを追求した新合成皮革「ソフィレス」をセンタークラスターパネルに採用し、ダブルステッチを施すことで高級感を演出。スイッチ類といった指に触れるパーツの感触を統一し、ドライバーと車との一体感も追求している。

 また3連メーターに加え、油圧や油温を表示する3連サブメーターも搭載し、赤いイルミネーションがコックピットをスポーティーに彩る。内装カラーは、全体を黒で統一した「ブラック」に加え、「パーシモンオレンジ」「グレー」をラインアップした。

photophotophoto ゴルフバッグが2個収納可能なラゲッジスペースをはじめ、収納ケース類を充実させるなど“デイリースポーツカー”としての使い勝手にも配慮した

 VVEL(バルブ作動角・リフト量連動可変システム)を採用した3.7リッターのV型6気筒エンジン「VQ37VHR」を搭載し、最高出力は336馬力(247kW)、最大トルクは365Nm(37.2kgm)を発揮する。トランスミッションにはマニュアルモード付きの7速ATに加え、ドライバーのシフト操作に合わせてエンジンの回転数を自動制御する、世界初(同社による)の“シンクロレブコントロール”を搭載した6速MTを用意した。

 ホイールベースを先代より100ミリ短縮することで、キビキビとしたハンドリングを追求。エンジンフードやドアパネル、バックドアの素材にはアルミを使用し、車体構造の見直しも図ることで軽量化。装備の追加・充実を図りながら、ボディー重量は先代とほぼ同等をキープした。

 安全面では車体の横滑りを防ぐVDC(ビークル・ダイナミクス・コントロール)をはじめとした車体制御技術や、サイドエアバッグ、カーテンエアバッグの標準装備、歩行者衝突軽減ボディーなどを採用する。

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