ボンドはオメガ、悪役はスウォッチで 「007/ヴィラン・コレクション」を見てきた+D Style News

» 2008年10月15日 19時31分 公開
[山田祐介,ITmedia]

 10月から販売されているスウォッチの「007/ヴィラン・コレクション」は、その名の通り映画「007」シリーズの歴代悪役(ヴィラン)をフィーチャーしたコレクター泣かせのシリーズだ。

 このコレクション、文字盤や裏蓋にロゴが刻印されただけのありがちなコラボモデルではない。どのモデルも悪役や小道具といった作品の要素をモチーフに、スウォッチらしい大胆なデザインが施されていて、普段使いの時計としても重宝しそうなスタイリッシュさを備えているのだ。そんなコレクションの数々と注目のレアアイテムをメディア向けイベントで実際に見てきたので、その様子をお届けしよう。

photo 世界限定222セットの「The James Bond Limited collection box」。お値段43万5000円である

 全22モデルのコレクションのうち、映画最新作「007/慰めの報酬」をモチーフにしたモデルのみ12月から発売を予定しているが、もうひとつ、12月発売のレアアイテムがあるようだ。それが、コレクションのコンプリートボックス「The James Bond Limited collection box」。世界限定222セット、価格は43万5000円。革製のボックスに収められ、悪役の何人かのサインも同梱されるとのこと。


photophotophoto 映画コメンテーターのLiLiCoさん(写真左)。「007/ゴールデンアイ」のボンドガール、イザベラ・スコルプコさんと同じ学校だったそう。芸能人の中でも“007マニア”という細川茂樹さん(写真中央)。時計のマニアックな注目ポイントを語った酒井俊之さん(写真右)

 イベントにはスペシャルゲストとして映画コメンテーターとしておなじみのLiLiCoさん、俳優の細川茂樹さん、そして007シリーズのDVD字幕監修を務める“007マニア”こと酒井俊之さんが登場し、トークショーを開催。映画のトリビアや時計のマニアックな注目ポイントが語られた。酒井さんいわく、「(時計のモチーフが)悪役だけでなく、“映画のあのシーンを持ってきたな”と思わせるものもあって、そこがマニア泣かせ」だという。

photo 「ヒューゴ・ドラックス――ムーンレイカー」(3万2550円)

 LiLiCoさんがコレクションの中で特に気に入っていた「ヒューゴ・ドラックス――ムーンレイカー」は、ボンドが活躍の場を宇宙にまで広げた作品「007/ムーンレイカー」に登場するサー・ヒューゴ・ドラックスをモチーフにしたウォッチだ。表向きは実業家であり、裏では世界征服をたくらんでいるドラックスの二面性を、白黒のモノトーンで表現している。「ダイヤルの上にある“DRAX ENTERPRISE CORPORATION”という文字は、ドラックスが経営する会社の名前。それとタキメーターの部分は月を表現しているのでは?」(酒井さん)。

 さらに酒井さんが注目したのがインダイヤルのデザインで、「デザイナーに聞いてみないと分からないが、“ガンバレル”をイメージしているのかも」。ガンバレルというのは、映画の冒頭で登場する、ボンドを狙う銃口をモチーフにしたおなじみのシーンのことだ。

 スウォッチとしてのファッションセンスが光りつつ、さらに007ファンはニンマリな「007/ヴィラン・コレクション」。映画を見ていない人は、好みの時計を見つけてから映画を見るというのもありだろう。

photo 「ボンドガールがえらいキレイだった」と細川さんが語る映画「007/サンダーボール作戦」をイメージしたウォッチ、「エミリオ・ラルゴ――サンダーボール作戦」(1万7850円)。犯罪組織スペクターの“No.2”であるエミリオ・ラルゴの“眼帯”を、2時位置のインダイヤルで表現している。6時位置のインダイヤルには、スペクターの象徴であるブラックオクトパスをデザイン
photo 「ジョーズ――私を愛したスパイ」(2万5200円)。一見するとスポーティーなウォッチだが、ベゼルやバンドにはジョーズの歯形がデザインされている。イエローの配色に関しては、酒井さんから「こじつけだけれど、映画のスキーチェイスのシーンでボンドが珍しくイエローのスキーウェアを着ていたから……それかもしれない」と、マニアックな指摘が
photophoto 「マックス・ゾリン――美しき獲物たち」(3万450円)。細川さんも着用し、「スーツにも合う」とご満悦の様子。ゾリンの経営する企業のロゴ「Zi」を、6時位置の下側のベルトにあしらった
photo 「エリオット・カーヴァー――トゥモロー・ネバー・ダイ」(8400円)。メディア王・カーヴァーが発行する新聞「トゥモロー紙」による“ねつ造記事”の見出しをプリントした、スウォッチらしさを感じさせるプラスチックケースモデル。「コレクションの中で唯一、ムーブメントが見えるスケルトンモデル。これは映画のオープニングでワルサーPPKなどの小道具がスケルトンで表現されることからイメージされているのでは?」(酒井さん)

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