人々の暮らしに寄り添うクルマ クライスラー・ジープ・ダッジ特集 大人が愛するアメ車の世界 クライスラー編(1/3 ページ)

» 2008年09月25日 09時30分 公開
[ITmedia]
  • 01.あなたの暮らしをデザインする、クライスラー・ジープ・ダッジ
  • 02.ライフスタイルを作り出す3ブランド、13車種
  • 03.現代に蘇る「アメリカンマッスル」、ダッジ・チャージャーSRT8
大人が愛するアメ車の世界 クライスラー編
あなたの暮らしをデザインする
クライスラー・ジープ・ダッジ
クリストファー・エリス社長の言葉とともに、ブランドの魅力をナビゲート
 第1回の記事が掲載されてからも、変わらずガソリン代は上がったまま、世の中で売れる車はエコカーや軽車両がメインになっているという。そんな中、アメ車に乗っていれば「環境を考えない人なんですね」とか、「ガソリンを湯水のように使うクルマをこのご時世に……」と言われることも多い。
 確かに過去のアメ車は燃費が悪く、壊れやすい、という印象が強かった。しかし、現在はさまざまな技術、そしてメンテナンスプログラムを導入し、多くのモデルが国産車や欧州車と比較しても遜色のないクオリティに近づきつつある。

 今回紹介するのはアメリカBIG3の一角、クライスラー。同社は「クライスラー」、「ジープ」、「ダッジ」の3ブランドを日本に導入。普段使いのクルマとして、人々の生活に寄り添う数々のクルマを送り出している。
 クライスラー日本の代表取締役社長、クリストファー・エリス氏のインタビューとともに、クライスラーブランドの魅力についてお届けしていく。
アメリカ経済とともに歩み続けてきた、クライスラーの歴史
ゆったりとしたデザインで多くの人々に愛されてきたタウン&カントリー。いまもその流れは息づいている
ゆったりとしたデザインで多くの人々に愛されてきたタウン&カントリー。いまもその流れは息づいている
2008年のデトロイトショーで公開されたハイブリッドのジープ・レネゲード・コンセプトモデル
2008年のデトロイトショーで公開されたハイブリッドのジープ・レネゲード・コンセプトモデル
2003年に発表され大きな話題を集めた4輪バイク、ダッジ・トマホーク。10台生産、販売されていたという
2003年に発表され大きな話題を集めた4輪バイク、ダッジ・トマホーク。10台生産、販売されていたという
 ウォルター・クライスラー氏が1925年に設立したクライスラー社は、そのたゆまざる技術革新への投資、企業の吸収合併・売却を繰り返し、絶頂と不振のはざまを行きつ戻りつする浮沈の激しい企業として知られている。創業後まもなく、ダッジ・ブラザーズ社を買収、GM、フォードと並ぶ「BIG3」として世界の自動車業界を席巻した。その後、第二次世界大戦、朝鮮戦争における戦争特需でさらに売り上げを伸ばしたクライスラー社は、1960年代にヨーロッパ系の自動車メーカーに次々と資本参加を行っていくが、これらの急激な事業拡大は大きな問題を引き起こし、1970年代後半には深刻な経営難に陥ってしまう。

 しかし、1978年ライバル企業でもあるBIG3のフォード社からリー・アイアコッカ氏を社長に迎え入れ、業績はV字回復を遂げる。1987年に「ジープ」ブランドを擁するアメリカン・モーターズを買収するなど、安定した経営基盤を持続していった。
 その後、1998年にドイツのダイムラー・ベンツ社と合併し、ダイムラー・クライスラー社が誕生、「世紀の合併」と報じられた。しかし、この合併はさまざまな事情から2007年5月に解消。クライスラー部門はアメリカの投資会社サーベラス社に売却され、現在はクライスラー・LLCとして、「クライスラー」・「ジープ」・「ダッジ」ブランドを世界に提供することになった。
ミスタークライスラージャパン エリス氏に聞きました
クライスラーブランドの魅力って何ですか?
 クライスラーは3つのブランドを有しています。その中で一番認知されているのはイメージ的にわかりやすい「ジープ」ですね。オフロードのエキスパートであり、本物ですから。「クライスラー」はスタイルが魅力です。PTクルーザーのおかげでずいぶんいろいろな方に知られるようになりましたし、300Cも人気があります。「ダッジ」はパワー、そしてスタイルが非常にアグレッシブでユニークなブランドです。
 日本の多くの方が「アメ車は環境に悪い、燃費が悪い」と思われていますが、決してそんなことはありません。日本では未導入ですが、ジープ・パトリオットのディーゼルモデルはヨーロッパでも高いレベルの燃費性能を持っていますし、アメリカでは今月から「クライスラー・アスペン」や「ダッジ・デュランゴ」にハイブリッドエンジンが搭載され始めています。
 今回は、私たちが日本で販売している中からみなさんのライフスタイルにあった3モデルをご紹介したいと思います。
クリストファー・エリス
クライスラー日本株式会社代表取締役社長 クリストファー・エリス)
1960年生まれ。クライスラー日本株式会社代表取締役社長。クライスラー・クロスファイア、ダッジ・チャージャー SRT8、クライスラー・300C SRT8など、自社ブランドのクルマを乗り継ぐ。好きなタイプのクルマは「ハイパワーモデルと、スタイリングの面白さが感じられるもの。アメリカに戻ったときはオフロードドライビングもやりますね」。
クライスラー・グランドボイジャー
 クライスラーはミニバンの市場を開拓したことでも知られていますが、今年はそのミニバン「グランドボイジャー」の最新モデルが今年発売されました。家族や友達と一緒にどこにでも行ける、そしてシートのアレンジメント機能はもちろん、座り心地もいいですし、いろいろな状況を通して使える。ハンドリング性能もすごくいいですから、そういう面でクライスラーのイメージを具現化していると思います。
クライスラーのイメージを表現化していると思います 「小さなジープ」の「ジープらしさ」にびっくり
 ジープは「コマンダー」も「ラングラー」も好きですが、1台をピックアップするとなると、去年導入した「パトリオット」ですね。これにはびっくりしました。実際に乗るまでは「小さいジープ」がどれだけジープらしさを体現できるのか、と心配していましたが、オンロード、オフロードのコンビネーションが非常にバランス良く、燃費もいいモデルに仕上がりました。
ジープパトリオット
ダッジ・チャージャー パーフェクトアメリカンマッスルカー! ダッジからは、自分で乗っていたこともありますし、迷わず「チャージャー」をピックアップします。完全なアメリカンマッスルカーのイメージを持っていて、車体は大きいですが、それを補って余りある力がある。ハンドリングもいいし、プレミアムカーのような居心地もあります。チャージャーは非常にユニークなクルマですから、オーナーとしての喜びもきっと感じられるでしょう。
 今、クライスラーでは「クライスラーケア」というサービスを行っています。これは最長5年間または10万キロメートルの無料保証を行うもので、何かあってもお客様のケアがスムーズにできるように、今までの3年間からさらに最長で2年間サービスを延長しました。社内の話になりますが、企業としての修理保証コストも年々下がっていることからも、クライスラー車が安心してお乗りいただけるクルマであると証言できます。
 これからも私たちはクライスラー社のブランドイメージをいろいろな方に伝えていきたいと思っています。

取材・文 松井 悠



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