+D Style News:「最先端、最強を目指した」――カシオ、腕時計用“新世代”ムーブメント発表会

カシオが電波ソーラー腕時計用ムーブメントの“新世代”と銘打った「タフムーブメント」を発表。針補正機能や耐衝撃性能、世界6局対応の電波受信機能などを備え“ずれない、止まらない、壊れない”にさらなる磨きをかけた。

photo 9月30日発売のタフムーブメントを搭載したG-SHOCK「GIEZ」シリーズ。左は「GS-1200-9AJF」、右は「GS-1200-1AJF」

 カシオ計算機は7月30日、新開発の腕時計用の電波ソーラームーブメント「タフムーブメント」と、同ムーブメントを搭載した新作腕時計の発表会を行った。新ムーブメントは、世界6局の電波受信機能、優れた耐衝撃性能、文字盤の3針の位置を正しく補正する「針位置自動補正機能」などの最新技術を搭載しながら、薄型化にも成功している。

 9月30日にはG-SHOCK「GIEZ」シリーズから同ムーブメントを搭載した「GS-1200-1AJF」「GS-1200-9AJF」が発売される。価格はともに4万2000円。その後もG-SHOCKシリーズやオシアナスといった同社腕時計ブランドに続々と採用される予定。


photophoto 9月に発売を予定する、「LINEAGE(リニエージ)」シリーズタフムーブメント搭載モデル。チタンケースモデル(左)は3万5700円、ステンレススチールケースモデル(右)は2万8350円
photophotophoto 会場に参考展示されたタフムーブメント搭載のオシアナス新作モデル。発売時期などの詳細はまだアナウンスされていない
photophoto G-SHOCKのタフムーブメント搭載モデルの参考展示

“コア・テクノロジー”を付加価値に

photo 増田氏

 「価格優先だけのブランドは、淘汰されていくと考えている」――発表会の冒頭で腕時計業界の動向を説明した同社執行役員 開発本部 時計統轄部長の増田裕一氏は、携帯電話の世界的な普及や原材料の高騰などが低価格帯の腕時計マーケットを縮小させつつあると指摘。そうした状況の中、電波ソーラー機能やセンサー技術、耐衝撃技術といった同社の“コア・テクノロジー”に磨きをかけることで、ブランドの差別化を図っていくと語った。


photo 奥山氏

 そのためのキーデバイス、“新世代ムーブメント”と銘打って発表されたのが、今回のタフムーブメントだ。「最先端で、最強のムーブメントを目指した」と開発本部 時計統轄部 モジュール開発部 モジュール企画室の奥山正良リーダーは胸を張る。


photo 針位置検出のギア構造

 新機能のひとつである針位置自動補正機能は、秒針/分針/時針の位置を1時間に1度のペースで検出し、衝撃などで針がずれた場合にも、自動で正しい位置に補正する。3針それぞれを動かす歯車に直径300ミクロンの穴を開け、そこを光センサーが検出し、各針の位置を把握する仕組みだ。「1つのセンサーで3針すべての位置を検出するのが他社との違い」と、奥山氏は説明する。

 また耐衝撃ウォッチの代表格であるG-SHOCKのノウハウを生かし、外装の衝撃吸収性だけに頼らない、ムーブメント自体の破損を防止する「ハイブリッドマウント構造」も取り入れた。メタルパーツと樹脂パーツを使い分け、重量バランスや素材の強度を細かく計算した設計で、衝撃からムーブメントを守る。

 さらに、世界6局(日本2局、中国、アメリカ、ドイツ、イギリス)の電波を受信する「マルチバンド6」機能や、蛍光灯の光でも蓄電する「タフソーラー」の機能も詰め込みながら、ムーブメントの厚みは3針モデル用で4.11ミリ(従来比2.26ミリ減)、クロノグラフモデル用でも4.9ミリ(従来比0.55ミリ減)と、どちらもスリム化に成功した。「最大の課題は新機能を取り入れた上での薄型化だった」と奥山氏は開発を振り返る。例えば、電波受信モジュールには水晶フィルターを必要としない「水晶レスヘテロダイン方式」を採用することなどにより、部品点数の削減や小型化を実現している。

 ムーブメントの薄型化はそのまま時計の薄型化につながり、デザインの自由度を広げることにもなる。年末に発表を予定する「オシアナス マンタ」の新作は、ケース厚10.5ミリという薄型モデルに仕上がっているという。

関連キーワード

腕時計 | 電波 | G-SHOCK | カシオ計算機


Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.





Special

バックナンバー

誠Focus