さすが「偉大なる草レース」! コース幅の狭いタイトなコーナーでゴリゴリオーバーテイクしていく様はまさに圧巻! ひとかたまりになってコーナーに突っ込んでいくことを、「ダンゴになる」なんて言いますが、ここではコーナーすべてにダンゴが発生してます。まさに数珠つなぎです。
各車の性能差も、例えるなら三輪車と競輪くらいのものだってザラでしょう。年代モノのミニの横を、アストンマーティンがすり抜けて行きます。
先頭ではポルシェGT-3とダッジ・バイパーが息のむようなテール・トゥ・ノーズ!かと思えば案外安定したコーナリングで500が淡々と周回を重ねます。
さらにジャンピングポイントではLF-Aが派手にジャンプをしながら高く透き通ったエキゾーストで駆け抜けます。今回開発中ということもあって、このLF-A、参加車両の中で一番目立っていたかも。だってたまに自動車雑誌なんかでスクープされてるような「覆面黒ずくめルック」なんですから! そんなカラーリングのクルマ、ほかに1台もなかったですしね。
他車のドライバーの立場になってみれば、黒い影のような「アレ」がバックミラーにひたひたと迫ってくる様子は相当な迫力だったでしょうね。
今年はチームLF-Aのほかにも、日本人チームがいくつかエントリーをしていました。
スーパー耐久のST1仕様のZで参戦した、ファルケンモータースポーツ。このチームは日本で最も早くニュル24時間に参戦したチームとして知られています。そして新型インプレッサで臨んだスバル。また、アストンマーティンV8バンデージN24には桂伸一さんがドライバーとして参戦していました。
24時間でどれだけ長い距離を走るか。
単純明快なそのルールに基づいて、とあるチームはスプリントレースだっけ? と勘違いさせるほどのハイスピードでがむしゃらに周回を重ね、またとあるチームは完走を目標に淡々とマイペースにピットインを繰り返します。
極東の国から馳せ参じたサムライたちの戦いは、いったいどうなったんでしょう?
次回はレースの合間の日本人ドライバーさんの様子なんかも記しつつ、完結編としたいと思います。お楽しみに!
今井優杏(イマイ ユウキ)
2006年にレースクイーンを引退し、レースを通じて知ったクルマの素晴らしさを伝えたい! とモータージャーナリストに転身。また、MCとしても、モータースポーツ関連イベントを中心に幅広く活動中。
愛車はFIAT・バルケッタ(赤)。ラテンのクルマを愛する情熱系。
クルマは所有も運転もJOIA(喜び)。もっと楽しみましょう!!
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