試乗インプレッション:運転しているとニコニコ――「フィアット500」に乗ってきた(前編)

ルパンも愛したコンパクトカーの代名詞“チンクエチェント”「フィアット500」が、新型になっていよいよ日本に上陸する。+D Style今年イチオシ!のこのクルマをさっそく試乗してきた。

 フィアット グループ オートモービルズ ジャパン(FGAJ)が、新型フィアット500のプレス向け試乗会を実施。+D Styleでも今年イチオシ!の、この話題のクルマにさっそく乗ってきた。

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シフト操作を積極的に行うべきクルマ

 FGAJが用意してくれた試乗車は、先日、国内向け初期導入モデルとして発表された1.2リッター直列4気筒SOHCエンジン搭載車。パワーは51kW(69馬力)と国内の同排気量車と比べるとやや非力だが、約1トンの軽い車体を駆るには必要十分だ。

 プレス向けに用意された試乗車はホワイトボディが大半だったが、+D Style編集部にはラッキーなことに1台しかないレッドボディ(Pasodoble Red:パソドプレレッド)が割り当てられた。愛くるしい丸目の顔をながめつつドアを開けると、円(サークル)を基調としたデザインのお洒落なインパネが目に飛び込んできて、その意匠にしばし心を奪われる。

photophotophoto +D Style編集部は試乗車中1台しかないレッドボディをゲット!

 日本仕様として最初に投入されるフィアット500には、トランスミッションに2ペダル自動MTの「デュアロジック」が搭載された。欧州と異なり小型車でもAT普及率の高い日本市場では、必要不可欠な装備だろう。

 デュアロジックには5速シーケンシャルシフト式手動変速の「マニュアルモード」と、自動変速の「オートマチックモード」の2つの走行モードが選べる。シフトレバーを左に倒すごとにモードがトグル式に変化し、どちらのモードかはメーター中央のマルチファンクションディスプレイに表示される。

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 マニュアルモード時のシフト操作方法は、シフトアップが手前、シフトダウンが前方へとレバーを倒す操作で一安心。なぜなら、シャシーのベースとなったフィアット パンダ(デュアロジック)や159以前のアルファ ロメオ(セレスピード)などはシフトアップ/ダウンの操作が逆だったからだ。走行中の体感重力の方向を考えると、加速時(シフトアップ)は手前、減速時(シフトダウン)は前方へ倒すパターンのほうが自然。モータースポーツ用マシンでも採用されているこの方式で、より直感的な運転ができるのだ。

 さて、クラッチペダルを廃してドライバーのハードルを低くしたデュアロジックだが、あくまでも“セミAT”なので、積極的にシーケンシャルシフトを操作する「クラッチ無しMT」という走り方を心がけないと、その良さは発揮されない。

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 試しにオートマチックモードでアクセルを無造作に踏み続けて加速すると、1→2速、2→3速のシフトアップ時に少し前のめりになる程度の変速ショックが体感できた。この変速ショックはマニュアルモードでも若干残るが、通常のMT車と同様にシフトアップ時にアクセルペダルを戻す動作を加えるとスムーズな運転が行える。

 グランデプントが新型でCVT(無段変速機)からデュアロジックに変わったように、フィアット車はトランスミッションにも独自のポリシーをユーザーに提示しているようだ。このあたりに、いたれりつくせりの日本車では味わえない“乗りこなす楽しさ”が生まれてくるのだろう。


 「後編」では、フィアット500で実際に公道へくりだし、実用域での走りなどを検証した試乗リポートをお届けする。

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運転しているとニコニコ――「フィアット500」に乗ってきた(後編)
最新エンジンを積んで50年ぶりに蘇った“チンクエチェント”「フィアット500」。カーマニアならずとも、その走り、装備、乗り心地などは、大いに気になるところだろう。前編に引き続き、試乗インプレッションをお届けしよう。


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