東京・六本木の新名所「東京ミッドタウン」が3月30日にいよいよグランドオープンを迎える。東京ミッドタウンは、地下鉄六本木駅直結という好立地に130のショップやレストランが入居する最新の“お洒落スポット”。しかし、一歩足を踏み入れると、意外なほど広い緑地とさまざまなアートが印象的な、落ち着いた空間だった。
東京ミッドタウンは、防衛庁檜町庁舎の跡地を利用した大規模再開発事業だ。6万8900平方メートルの広大な敷地にタワーを含む6棟のビルが建ち並び、ショッピング、オフィス、ホテル(リッツ・カールトン)などの複合施設へと変貌した。
しかし建物の周囲には、再開発前からある檜町公園を含む4ヘクタールにおよぶ緑地が設けられ、1000種類以上の木々を植栽。旧防衛庁舎の周囲にあった桜や楠など約140本の高木も植え直したという。ビルの屋上も緑化され、都市部には珍しいほど緑に溢れている。
建物も開放的な作りだ。たとえば商業エリアの中心となる「GALLERIA」(ガレリア)は、4階分の巨大な吹き抜けと一面ガラス張りの壁を設け、どのフロアからも外の緑地を一望できる仕掛け。吹き抜けの中央には樹木が一列に並び、やはりガラス張りの天井から日光が差し込む。
GALLERIAとオフィス棟(タワー)の間にあるオープンスペース「PLAZA」(プラザ)は、カフェやバー、コンビニ、書店などが囲む憩いの場。「ビック・キャノピー」と呼ばれる巨大なガラス屋根を通して日光が差し込み、ここも明るく開放的な空間になっている。また、タワーの外壁に“檜”をイメージした建材(木材ではない)を多用することで、ガラスやコンクリートの無機質さを中和している点もポイント。オフィスワーカーやショッピングに来た人たちが一息つける空間になった。
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