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スタートから1年、iD&DCMXの今 (1/4)

通信会社であるドコモが金融業に乗りだしたことにより、大きな注目を集めた「iD」と「DCMX」。iD事業を統括する、ドコモ守屋学氏のインタビューを交えながら、現在iDとDCMXがどのようなステージにあるのかをまとめた。
2007年02月20日 03時50分 更新
ay_moriya.jpg NTTドコモプロダクト&マーケティング本部マルチメディアサービス部の守屋学氏

 2005年11月、ドコモはおサイフケータイを使ったクレジット決済サービス「iD」を発表した(2005年11月の記事参照)

 2005年12月1日、まずは三井住友カードが発行する「三井住友カードiD」がスタートした(2005年12月の記事参照)。当初、ドコモはiDというクレジット決済プラットフォーム兼ブランドの提供者という立場にあり、イシュアー(カード発行者)の三井住友カードとは棲み分けていた。しかし2006年4月、ドコモは自らがイシュアーとなる「DCMX/DCMX mini」を発表、クレジットカード業界へ本格的に参入することとなった(4月4日の記事参照)

 DCMX/DCMX miniは三井住友カードiDと同じく、iDプラットフォームを利用した決済サービスだ。DCMXの簡易版がDCMX miniという位置付けで、月額1万円までという制限はあるものの、ドコモのおサイフケータイユーザーであれば簡単に加入できる。DCMX miniの“入りやすさ”を武器に、急激にiDユーザーを増やしているドコモ。その裏で、三井住友カードは加盟店開拓を進め、iDが利用できる店舗を全国的に拡大している。

 iDが始まってから1年が経過した今、ドコモのクレジット事業はどのようなステージにあるのだろうか? ドコモでiD事業を統括する、iD戦略担当部長の守屋学氏のインタビューを中心に、iDとDCMXの1年をまとめていこう。

iD会員数は現在約151万人

 現在日本では、1年間に約2億7000万枚のクレジットカードが発行される。また、1人が持つクレジットカードの枚数は、調査によってばらつきはあるが平均2〜4枚程度といわれている。

 iDとDCMXがスタートしたとき、それぞれドコモが立てていた目標を振り返ってみよう。iDのスタート時、ドコモは「3年程度で、決済端末を約30万台置く」としていた※。DCMX/DCMX miniの目標は「3〜5年で1000万人程度」だ。

 2006年12月末のデータでは、iDの端末台数は約10万台、iDユーザーの数は約151万人となっている。少なくとも端末台数については、順調に推移しているといえるだろう。

※ドコモはiDの導入に関して、加盟店の店舗数ではなく、リーダー/ライターの端末台数を発表している。また、会員数は各イシュアの戦略による、という立場から、ドコモからはiD会員数の人数は公表していない

 DCMX/DCMX miniのユーザー数が100万人を超えたのは2006年11月12日のことだ(2006年11月の記事参照)。11月末には約123万人、12月末で約151万人、と急激にユーザー数を伸ばしている。その内訳は発表されていないが、「ほぼ9割がDCMX/DCMX miniユーザーで、さらにそのうち9割はDCMX miniユーザー」(ドコモ)と説明している。つまりiDユーザー151万人のうち、約122万人がDCMX mini、約14万人がDCMX、約15万人が三井住友カードiD+その他のイシュアーという計算になる。

 ただし今後、この比率は徐々に変化するだろう。理由は、当初iDはおサイフケータイのみに限定していたが、カード一体型iDの発行が始まるためだ。三井住友カードはiD機能を搭載したクレジットカードの発行を1月から開始しており(2006年9月の記事参照)、新規ユーザーはもちろん、既存のカードユーザーがiD付きのカードに切り替えていくことによって、三井住友カードiDユーザーの大幅な増加が予想される。

ay_dcmx.gif 「おサイフケータイでクレジット」を合い言葉としていたiDだが、2007年1月から三井住友カードはiD機能を一体化したクレジットカードを発行している
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[吉岡綾乃,ITmedia]

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