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レビュー

ウィルコム「9(nine)」レビュー 前編:

シンプルボディにマッチする合理的な操作性――「9(nine)」 (1/2)

ウィルコムのシンプルなストレート端末「9(nine)」。このスリム&コンパクト端末の操作性は果たして快適なのか? 「2台持ち」に適したW-SIM内アドレスのダイレクトアクセスと合わせてチェックしてみた。
2007年01月15日 07時41分 更新

 ウイルコムの「9(nine)」(型番:WS009KE)は、シンプルなデザインが特徴のストレート型音声端末だ。W-SIMに対応しており、単に音声端末ラインアップの拡充だけでなく、W-ZERO3シリーズや「DD」などのW-SIM対応端末との組み合わせも考慮した製品に位置づけられている。もちろん、今時の音声端末としての使い勝手にも注目が集まる製品だ

シンプル&スリムデザインが魅力のW-SIM対応音声端末

photo 今時珍しいストレートタイプで、スクエアなシンプルデザインを採用。「9(nine)」というネーミングも、型番であるWSH009から取ったもので極めてシンプル

 9(nine)はW-SIMに対応したデザイン志向の強いウィルコム向け音声端末だ。最近ではあまり見かけない四角四面のデザインで、ストレート形状のため高さは124ミリあるが、幅は40ミリ、厚みにいたっては11ミリに抑えられいる。本体のみの重さはわずか67グラム。付属するW-SIM「RX420AL」を加えても72グラムと超軽量だ。カラーリングもシックなブラックとホワイトのソリッドカラー2色で、どちらかといえば大人向けのデザインとなっている。

 ウィルコムには、同じストレート端末の「nico.」が存在する。nico.はEメールこそサポートするがWebブラウザは搭載しておらず、今時のケータイとして機能不足は否めない。ポップなデザインでジュニア層の利用も意識するなど、そもそもコンセプトが異なっており、Webブラウザの非サポートも、有害サイトへのアクセスやパケット通信の無駄遣いを防ぐことにつながる。とはいえ、“普通に使えるシンプルなストレート端末”を望むユーザーにしてみれば、nico.にWebブラウザさえ搭載されれば十分なのに、と思った人も多いだろう。

photophoto W-SIMはトップ部分から簡単に出し入れできる。左側面にminiUSB端子を装備し、USBケーブルからの充電も可能。右側面にはスライド式のキーロックスイッチ、底面に充電台用の充電端子も備える。今回のレビューでは初期のW-SIM「RX410IN」を使用しているが、製品には“赤耳”こと「RX420AL」が同梱される
photo 充電台も付属。ACアダプタがコンパクトに収納できるなど携帯性を配慮しているように見えるが、充電台と一体になっており持ち歩きには向かない。USB充電は、付属のUSBケーブルだけでなく、市販の一般的なUSBケーブルでも行える

 本機は、カメラや音楽再生機能といった今時の最新携帯電話が備えるマルチメディア機能は省かれているが、通信機能は充実している。キャリア独自のEメールのほか、POP3/SMTPによるISPのEメール送受信をサポート。フルブラウザも搭載している。小ぶりながら2インチのQVGA液晶を搭載し、標準的な画面表示量も確保している。外部メモリは非搭載(W-SIMへのアドレス帳保存は可能)で、外付けモデム機能も省略されているなど、割り切った部分も多いが、いわゆるブラウザフォンとしては多機能な部類だ。

phone 「W-ZERO3[es]」と「P210i」との比較。W-ZERO3[es]と比較すると2まわりはコンパクト。P210iは2001年5月に発売された、NTTドコモの松下通信工業(当時)製ムーバ端末。カラー液晶搭載の携帯電話としては当時もっともコンパクトで軽量(59グラム)だった。9(nine)とP210iはほぼ同程度のサイズだが、9(nine)の方がスリムだ

コンパクトなキーレイアウトで、操作性も合理的

photo 折りたたみタイプの東芝製au端末「W44T」との比較。ダイヤルキーのキーピッチは十分に確保されている。メールキーとWebブラウザキーでページスクロールができたり、#キーで逆トグルが可能だが、こうした機能についての表示がない点が少し気になった。この辺はデザイン優先の感もある

 9(nine)はコンパクトなストレートタイプということもあり、ダイヤルキーとソフトキーは、折りたたみタイプと比べて少々手狭に感じる。幅・高さともに、折りたたみタイプの80%程度のスペース内に配置されている。

 ボディが薄いこともありキーストロークは浅めだが、操作性は決して悪くない。キーピッチも十分に確保されており、小ささを感じさせない。ノートPCで言うならば17ミリピッチキーボード(フルピッチは19ミリ)という感じだ。一般的な携帯電話と併用してもキーの小ささが気にならない、ギリギリのサイズなのかもしれない。

 ソフトキーの数は決して多くないが、機能の割り振りが工夫され、不便ではない。円形の十字キー中央に決定キーがあり、これを4つの機能キーが取り囲む。下段に発話・クリア・終話キーを配置し、クリアキーはメニュー操作時の「戻る」操作も兼ねる。

 十字キーの操作感が今ひとつだが、アイコンをタイル状に並べたメニュー画面では、機能呼び出しがダイヤルキーの1〜9番に割り当てられており、ダイヤルキーからメニューをショートカットで操作できる。各種機能一覧では、メール/Webブラウザキーがページスクロールに割り当てられており、かなり合理的な配置といえる。

 ストレート端末では重要になるキーロック機構は、右側面にスライド式スイッチが配置され、簡単かつ確実に操作可能だ。待受画面以外ではキーロック操作は即座に反映されないが、操作終了後に待受画面に戻るとキーロックがかかる。キーロックされたままでも着信時の通話は行えるなど、ツボはしっかり抑えている

photophoto 決定キーで起動するメインメニューはタイル表示で、アイコンがそのままダイヤルキーの1〜9に対応。メニューの2階層目以降はリスト表示で、こちらもダイヤルキーからショートカットできる。例えば電卓を呼び出すなら「決定キー」→「7」→「1」と押せば済む。また、カスタマイズ可能なパーソナルメニューも備える

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[坪山博貴,ITmedia]

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