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関東のJRも私鉄もバスも1枚で――PASMO、3月18日スタート

関東の私鉄・地下鉄・バスに乗り降りできるIC乗車券「PASMO」が、3月18日からスタートする。Suicaとの相互乗り入れやバスの割引など、サービスの詳細が明らかになった。
2006年12月21日 16時27分 更新

 PASMO協議会加盟事業者は、関東エリアで利用できる共通交通ICカード「PASMO」のサービスを、来年3月18日の始発から始める。私鉄やJRなど首都圏のほとんどの鉄道やバスに1枚のカードで乗り降りできるほか、電子マネー機能を装備。加盟店で利用できる。

 JR東日本が運営するICカード「Suica」と互換性を備え、Suicaも同日から私鉄やPASMO加盟店で利用可能になる。電子マネーも、PASMO加盟店とSuica加盟店双方で利用できる。

photo PASMOの券面イメージ
photo PASMOのキャラクターは「ロボット」。普段はおなかのポケットにしまっているPASMOを使って移動するが、急いでいるときは自らバスや電車に変身して移動する、という設定

私鉄、地下鉄、バス、JRが1枚のカードで乗降可能に

 PASMOは非接触IC「FeliCa」を利用した交通乗車券。東京メトロや小田急電鉄、京王電鉄など23の鉄道会社と、関東バスや西武バスなど31のバス会社の路線に、1枚のICカードで乗り降りできる。Suicaとの相互利用も可能で、サービス開始以降は、PASMOまたはSuica1枚で、関東エリアのJR、私鉄、地下鉄、バスに乗り降りができる(関連記事参照)

 PASMO対応事業者はそれぞれ以下の通り。

事業者種別 導入時期 事業者名
鉄道 当初から 伊豆箱根鉄道、江ノ島電鉄、小田急電鉄、京王電鉄、京成電鉄、京浜急行電鉄、埼玉高速鉄道、相模鉄道、首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)、新京成電鉄、西武鉄道、多摩都市モノレール、東京急行電鉄、東京地下鉄、東京都交通局、東武鉄道、東葉高速鉄道、箱根登山鉄道、北総鉄道、ゆりかもめ、横浜高速鉄道、横浜市交通局、横浜新都市交通
Suica対応の鉄道 当初から 東日本旅客鉄道、埼玉新都市交通、東京モノレール、東京臨海高速鉄道、ジェイアールバス関東、仙台空港鉄道
バス 当初から 伊豆箱根鉄道、江ノ島電鉄、小田急バス、神奈川中央交通、川崎市交通局、川崎鶴見臨港バス、関東バス、京王電鉄バス、京成バス、京浜急行バス、国際興業、相模鉄道、西武バス、立川バス、千葉交通、急バス、東京都交通局、東武バスセントラル、西東京バス、箱根登山バス、日立自動車交通、富士急行、船橋新京成バス、平和交通、山梨交通、横浜市交通局
鉄道 2007年度以降 関東鉄道、千葉都市モノレール、舞浜リゾートライン
バス 2007年度以降 江ノ電バス、湘南神奈交バス、津久井神奈交バス、横浜神奈交バス、相模神奈交バス、藤沢神奈交バス、ケイビーバス、京王バス南、千葉中央バス、千葉海浜交通、千葉内陸バス、東京ベイシティ交通、ちばフラワーバス、ちばレインボーバス、ちばシティバス、ちばグリーンバス、京成トランジットバス、市川交通自動車、湘南京急バス、相鉄バス、西武自動車、西武観光バス、立川バス、シティバス立川、千葉交通、東急トランセ、朝日自動車、茨城急行自動車、国際十王交通、川越観光自動車、東武バスイースト、西東京バス、多摩バス、富士急行、富士急湘南バス、富士急山梨バス、富士急平和観光、富士急シティバス、富士急静岡バス、船橋新京成バス、習志野新京成バス、松戸新京成バス、団地交通、山梨交通

 PASMOには記名式と無記名式の2種類があり、記名式は紛失時に再発行できるほか、定期券の発行も可能になっている。PASMO定期券では、私鉄・地下鉄のみ、バスのみといった定期券のほか、JR東日本の路線にまたがる、PASMOとSuicaの鉄道連絡定期券も発行が可能。また、記名式であれば小児用PASMOも発行できる。

 また記名式PASMOは、インターネットで利用履歴を照会できる。PASMOの公式サイト(http://www.pasmo.co.jp/)で会員登録することにより、3カ月以内の(1)定期券購入情報(鉄道定期券、バス定期券それぞれ最新1件)、(2)残額履歴(月日、利用種別、利用駅名、残額)、(3)バスポイント・特典バスチケット(後述)の残高、を確認できる。会員登録は3月19日から開始する。

 また、特定のクレジットカードのユーザーのみが利用できるサービスとして、オートチャージ機能も提供する。自動改札機にタッチして入場するとき、残高2000円以下の場合、自動的に3000円をチャージするというもの。オートチャージ機能を利用するには、パスモが発行する提携クレジットカード「Pastownカード」または、各交通事業者系のカードのユーザーである必要がある。2月3日からオートチャージの申し込みを開始する。

発売日 3月18日より
発売場所 PASMO事業者の駅、バス営業所、バス案内所など
金額 1000〜2万円(500円のデポジット料を含む)
カードの種類 a.記名PASMO:大人用/子供用の2種類。PASMO定期券も発行可能。氏名、性別、生年月日、電話番号を登録する。紛失時には再発行が可能
b.無記名PASMO:登録事項がなく、誰でも使える。大人用運賃のみ
チャージができる場所 駅の自動販売機、バス車載機など
チャージ上限金額 2万円
オートチャージ対応カード Pastownカード(JCB/三井住友カード/UFJカード提携)、小田急OPカード、京王パスポートカード、京成カード、京急カード、相鉄カード、プリンスカード、TOP&カード、Tokyo Metro To Me CARD、新銀行東京カード、東武カード

電子マネーは1万1000店以上に対応

 電子マネー機能は、1万1000店以上のSuica加盟店のほか、PASMO事業者駅構内の店舗など700店、自動販売機約600機で利用可能だ。PASMO加盟店舗は順次拡大し、スタートから1年後には5000店の加盟を目指す。Suicaの電子マネーも、PASMO加盟店で利用可能だ。

バスのみ割引サービスが利用可能

 PASMOでバスを利用した場合には、利用額に応じた割引を受けられる。1カ月間(毎月1日〜末日)のバス利用額に応じてポイントがPASMOに付き、1000ポイントごとにバスで利用できるチケットとして還元される仕組み。バスチケットがたまったPASMOで対応するバスを利用すると、自動的に運賃として使用される。特典バスチケットの有効期間は10年間。

 割引サービスに対応するバス事業者は、伊豆箱根バス、江ノ島電鉄、小田急バス、小田急シティバス、神奈川中央交通、川崎市交通局、川崎鶴見臨港バス、臨港グリーンバス、関東バス、京王電鉄バス、京王バス東、京王バス中欧、京王バス小金井、京成バス、京成タウンバス、京浜急行バス、羽田京急バス、横浜京急バス、国際興業、相模鉄道、西武バス、東急バス、東京都交通局(都バス)、東武バスセントラル、東武バスウエスト、箱根登山バス、日立自動車交通、平和交通、横浜市交通局の29事業者。

利用実績特典チケット
バスポイント付与チケットチケット累計
1000ポイント累積時100円分100円
2000ポイント累積時100円分200円
3000ポイント累積時100円分300円
4000ポイント累積時100円分400円
5000ポイント累積時450円分850円
6000ポイント累積時170円分1020円
7000ポイント累積時170円分1190円
8000ポイント累積時170円分1360円
9000ポイント累積時170円分1530円
1万ポイント累積時170円分1700円

「世界にも例がないサービス」

 「首都圏を1枚で」――PASMO協議会の柴田浩一郎会長はPASMOのキャッチフレーズを紹介する。首都圏の交通機関をカード1枚で利用できるようにし、利便性を高めて利用客を増やす狙い。総事業費は1400億円にのぼったという。

画像 左からJR東日本Suica部長の椎橋章夫氏、同社の小懸方樹常務、PASMO協議会の柴田浩一郎会長、同協議会の齋藤健副会長

 巨大な交通ネットワークをフルカバーし、電子マネー機能も装備したICチケットは世界にも例がないといい、JR東日本の小懸方樹常務は「交通の歴史を変える」と意気込む。

 PASMOが利用可能になる駅数は、サービス開始時で1683駅。エラーが起きないようあらゆる組み合わせを想定し、12億3000万通りにおよぶ運賃判定テストを重ねてきた。各事業者を横断する「相互利用対策本部」も設置し、安定運用に取り組む。

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