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Suicaを使った新サービス「えきあど」を試してきました (1/2)

東京駅北口で始まった、Suicaを利用した会員制私書箱サービス「えきあど」。実際の使い勝手を体験するとともに、“生みの親”に話を聞いた。
2006年10月17日 13時17分 更新
photo えきあどは東京駅の地下構内に設置されている。ロゴも明るいイメージ

 10月16日、JR東日本とJR東日本キヨスクは、Suicaを利用した新サービス「えきあど」を開始した。えきあどは“駅のアドレス(住所)”の略。駅にセカンドアドレスを持とう、というコンセプトの、会員制私書箱サービスである。

 JR東京駅地下北口、動輪の広場のそばに設置された私書箱を、月極ロッカーのように利用できる。利用時間は午前4時半から深夜0時半まで。えきあどで得られる住所は「東京都千代田区丸の内1-9-1 EA(えきあど)×××号」で、東京駅と同じ住所となる。

 1つのえきあどを3人まで共有できるので、仲間うちで荷物の受け渡しをする、といった使い方も可能だ。えきあどではSuicaで鍵を開けるため、鍵を管理する手間もかからない。

 料金は、標準サイズの「私書箱S」が月額2400円、大きなサイズの「私書箱M」が月額4500円で、このほかに年会費500円が必要。私書箱SとMを合わせて、合計528個の私書箱が並んでいる。契約しているサイズのえきあどに荷物が入りきらなかった場合は、隣にある会員専用Suicaロッカーで、24時間200円で預かってもらえる。

photo 東京駅北口、動輪の広場そばにある「えきあど」。最上段と最下段のみ私書箱M(幅190×高さ145×奥行き420ミリメートル)、残りはすべて私書箱S(幅115×高さ145×奥行き420ミリメートル)
photo 会員専用のSuicaロッカー。私書箱に入りきらない大きな荷物はここに入れておけ、24時間200円で利用できる。ロッカーは最大で440×390×600ミリ(幅×高さ×奥行き)

 使い方は簡単だ。自分が登録したえきあどに荷物が届くと、ユーザーがあらかじめ設定しておいたメールアドレスに配達通知メールが届く。ユーザーはえきあどに行き、Suicaをかざし、暗証番号を入力して本人認証を行う。利用料金もSuicaで決済する仕組みだ。

photo えきあどに郵便が届くと、登録しておいたメールアドレスにメールが届く
photo 私書箱の番号とSuicaのIDが紐付けられており、Suicaをかざすことで本人照会が行える。カードのSuicaでもモバイルSuicaでも構わない(左)。本人確認はSuica+暗証番号の2段構え(中)。初回は3カ月分を一括で支払う(右)
photo えきあどの会費はSuicaで支払う。カードでもモバイルSuicaでも構わない(左)。えきあどではチャージはできないので、残金が不足している場合はどこかでチャージをすることになる。すぐそばにコンビニの「NEWDAYS」があるので、そこでもチャージできる(中)。期間中であれば支払いは先にできるので、支払いは先に延ばし、解錠だけした様子。解錠すると、対応の私書箱の扉が自動的に開く(右)

JR東日本の社内ベンチャーとして生まれたえきあど

photo 東日本キヨスクコンビニ型店舗営業本部キヨスク営業部えきあど事務局の東山秀雄氏

 えきあどを発案、事業化したのは、2005年まで中央線中野駅で勤務していた東山秀雄氏。東山氏に、えきあどを発案した経緯などについて尋ねた。

 「一人暮らしで、宅配便の受け取りが大変だといつも思っていました。不在通知の紙がどんどんたまってしまうんです。最近は夜10時くらいまで再配達してもらえますが、私、飲み会が好きなんですよね。飲んで帰ると受け取れない、だけど宅配便のために飲み会を断るのも……(笑)。それで、便利な方法はないかなと考えたのが“えきあど”なんです」(東山氏)

 そのころ、私設私書箱の存在を知った。私書箱がもっと便利な場所にあったらいいのに――駅員だった東山氏が、便利な場所として“駅”を思いついたのはごく自然な成り行きだった。「自宅以外に物流の拠点というか、第2の住所があったら便利じゃないか、と思いつきました。駅に私書箱があったら便利に違いない、と。あともう1つ、私書箱って、何となく暗いイメージがあるような気がして。それで、明るいイメージの私書箱があったらいいなと思ったんです」

 JR東日本は社内ベンチャーを支援する制度を設けており、えきあどは5件目の社内ベンチャービジネスとして誕生した。これまでのJR東日本の社内ベンチャー事業は、JR総武線の高架下に作られた音楽スタジオの例を除けば、他はすべて飲食業。えきあどのような事業は珍しいという。

 えきあどの事業化は東山氏がほとんど一人で行ってきたが、今後はグループ会社の東日本キオスクが運営会社となり、サービスを提供していくことになる。東山氏自身も現在、東日本キヨスクに出向している。

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[吉岡綾乃,ITmedia]

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