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神尾寿の時事日想:

「いつでもググれる・見られる」快感と、その先の可能性

EZweb+Googleの検索サービスが始まった。手元の携帯電話で、公式サイトからPC向けサイトまで一括してググれる使い勝手はさすがの出来の良さ。それだけに、“もっと先”へ期待してしまうのだ。
2006年07月21日 17時31分 更新

 7月20日、KDDIがau向けコンテンツサービス「EZweb」に、Googleの検索エンジンを利用した検索機能を提供開始した(7月19日の記事参照)。これはGoogleとKDDIの連携サービスの第1弾であり、携帯電話上からPC向けサイトも含むフル検索サービスが利用できる点が大きな特徴だ(5月18日の記事参照)

 筆者もさっそく使ってみたが、検索スピードや精度は優れたもので、さすがGoogleと膝をたたきたくなる。auは以前から公式コンテンツの検索機能に力を入れていたが、公式コンテンツからPC向けサイトまで網羅的に“いつでもググれる”メリットは別格である。

 さらに、Googleの検索結果からダイレクトにフルブラウザ「PCサイトビューアー」でサイトが開ける便利さも特筆すべきものだ。Googleによる検索結果から、それが携帯電話向けコンテンツかPC向けサイトかを問わず、目的とする情報にシームレスにアクセスできる。しかもauは公式のフルブラウザにもパケット料金定額制が適用されているため、(支払い上限額は上がるが)パケット代を気にせず使えるのもありがたい(2005年3月23日の記事参照)

 むろん、ドコモやボーダフォンなど他キャリアでも、jigブラウザなどのフルブラウザアプリを導入し、そこからGoogleを使えば、フル検索サービスをパケット料金定額制の適用内で利用できる。しかし、このような使い方ができるのは、リテラシーの高い一部のユーザーに限られるだろう。EZwebのGoogle検索サービス導入は、多くの携帯電話ユーザーに対して「フル検索+フルブラウザ」のシームレスな利用環境を提供している点で、新しくて優れたサービスだと思う。PCサイトビューアー搭載機種は現時点までで15モデルだが、Google機能との密接な連携を鑑みれば、今後フルブラウザは標準装備になるだろう。

 auに1つ望むとすれば、今後発売する端末では、Googleをダイレクトに呼び出す専用ボタンを用意してもらいたい。現在の検索サービスの使いやすさ、そして今後のGoogle連携サービスへの期待も含めれば、それくらいの価値はある。

他キャリアも検索+フルブラウザの使いやすい連携を

 既報のとおり、au以外のキャリアでも公式サイトに検索サービスを導入していく。NTTドコモは7月18日、iモードにMSN、goo、Infoseekら9社の検索サービスを導入すると発表した(7月18日の記事参照)。一方、ボーダフォンも、10月のソフトバンクへのブランド変更を前に、ボーダフォンライブ!にYahoo! Japanの機能を導入する(6月23日の記事参照)

 NTTドコモによると、これら外部の検索サービスではPC向けサイトも検索対象になり、検索結果として表示されるという。しかし今のところ、「(PC向けサイトの)検索結果からフルブラウザで表示するには、ユーザーの手動操作が必要になる」(ドコモ広報部)仕様だ。また現時点では、端末が内蔵する公式フルブラウザはパケット料金定額制の適用外である。

 一方、ボーダフォンも公式フルブラウザにパケット料金定額制を適用しておらず、Yahoo! Japanの検索機能との連携も「どうなるのか、まったくわからない」(広報部)状況だという。

 フル検索サービスとフルブラウザの組み合わせは、“携帯電話で何でも探せて、それをすぐに見られる”。その便利さを、auのGoogleサービスを使ってみて強く再確認した。ドコモやボーダフォンの検索サービスでも、ぜひ、シームレスなフルブラウザ連係機能と、フルブラウザ利用時のパケット料金定額制適用を実現してほしい。

あらゆる探しものを手のひらで……

 さらに、これは今後のGoogleとauに期待したいのだが、GPS機能とデジタル地図を使った“リアルな”検索サービスを実現・充実させてほしい。周囲の情報を位置情報をもとにダイレクトに探せるのは、携帯電話ならではの検索の仕方だ。

 また、ユーザー自身の情報を検索する機能の充実にも期待したい。すでにPC向けには、高度な検索機能を持つGMailやPC内の情報検索を実現するGoogleデスクトップなどが用意されている。携帯電話で扱うメールや各種データが増えていること、またそれらがサーバー連携やPC連携していくであろうことを考えると、ユーザーの情報を総合的かつ網羅的に検索・整理できるようなサービスが必要になる。

 ワンセグのような派手さはないが、「あらゆる情報を手のひらの上で探せる」検索サービスの発展は、携帯電話の可能性を広げる上で重要である。

[神尾寿,ITmedia]

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