W-ZERO3導入事例――ハイデルベルグ・ジャパンに訊くWindows Mobile ビジネス活用講座――第4回(4/4 ページ)

» 2006年06月20日 00時00分 公開
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ケータイにもPCにもできないことを実現し、新しい市場を作っていく

photo 大塚商会マーケティング本部テクニカルプロモーション部の丸山義夫氏

 「W-ZERO3のようなWindows Mobile端末が登場したことによって、今までケータイでもPCでも取れなかった、新しい市場ができるのではないかと期待している」――こう話すのは、大塚商会マーケティング本部テクニカルプロモーション部の丸山義夫氏だ。

 “ケータイでもPCでも取れなかった市場”といえば、PDAがそれに当たるのではないかと考える人が多いだろう。しかしPDAの企業導入を長年手がけた経験を持つ丸山氏は、PDAの現状についてこう語る。

 「多くの企業がコンシューマ向けPDAの開発から撤退し、(日本の)コンシューマPDA市場は、完全にケータイに食われてしまいました。ビジネスの現場でも、携帯ハンディターミナルのように特化したものを除けば、PDAを見ることはまずなくなってきています。これまで企業に導入してきたPDAも、結局使われていないのではないでしょうか」(丸山氏)。ケータイもPCも取れなかったところを、結局PDAは取ることができず、しかもPDAが担うと考えられていたところはケータイが持って行ってしまった、という見解だ。

 しかしW-ZERO3や、今後登場するだろうWindows Mobile端末については、これまでのPDAとはビジネス展開がまったく違ってくると見ている。「これまでのPDAが“PCの小さいもの”だったのに対し、W-ZERO3は“ケータイにPCのような機能が付いたもの”。これは全く違うものですし、そもそも作り手が変わったことがとても大きな変化です。例えば、PDAを2000個売るのと、電話を2000回線契約するのとでは全くビジネスモデルが違ってきます。PDAは納品したら基本的にはそれで終わりですが、電話は納品した後も毎月通信料が発生し続ける。また、PDAは誰でも売ることができましたが、W-ZERO3の場合は企業通信をやっているチームが担当しています。売り手からして違う」(丸山氏)

 単にメールチェックだけなら、ケータイでも事足りる。システムインテグレータとして、丸山氏が差別化のポイントとなると見ているのが、セキュリティとミドルウェアだ。

 「業務に使う以上『落としたらどうなる?』という問題は必ず付いて回ります。やり方はいろいろでしょうが、市場が伸びるためには、セキュリティ周りを整えることが必要でしょう。それともう1つが、弱点を補い、使いやすい環境をミドルウェアで整えてあげることです。こうすることで、ビジネスでの使い勝手が上がるはずです。

 特にW-ZERO3の場合、コンシューマ向けにヒットして、企業でも使おうということになってきた。ただ、法人向けで当たるものというのは、何でもそうだと思うのです。『コンシューマ向け製品として、世の中で流行っている。これを会社で使えないか?』と考えて、ビジネスへの展開を考える。ビジネスで使う場合に弱点となる部分を、ミドルウェアで補ってあげる。システムインテグレータとしてはそういう環境も含めて、『一緒に市場を作っていきませんか』と言いたい」(丸山氏)

 ウィルコムは、6月6日にメモリを増量した新型のW-ZERO3(WS004SH)を発表した。WS004SHはWindows Mobile 5.0の最新版を搭載しており、Exchange Serverとの連携機能がフルに使えるようになる(6月6日の記事参照)。WS004SHの登場によって、W-ZERO3の企業導入は本格化するだろう。


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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年6月30日