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第2回 国際フラットパネルディスプレイ展:

色変換技術を使った有機EL、AdobeRGB対応パネルも

モバイル系ディスプレイの展示が少なかった第2回 国際フラットパネルディスプレイ展。その中で見つけたいくつかの注目パネルを見ていく。
2006年04月20日 21時20分 更新

 国際フラットパネルディスプレイ展は、同時開催の「ファインテック・ジャパン」がメインで、こちらの規模が大きい。フラットパネルを展示するフラットパネルディスプレイ展は1ホールだけだが、フラットパネルの研究開発や製造技術を展示するファインテック・ジャパンは5ホールも使っているのだ。

 そのためフラットパネルを製造している全メーカーが出展しているわけではなく、また今回の展示は各社ともハイビジョンテレビの展示に注力していたこともあり、シャープもAQUOSのみで液晶パネル単体の展示はなかったほどだ。携帯の近未来をかいま見られるようなディスプレイも少なく、その点は少々残念だった。

Photo 大型で美しいパナソニックの103型プラズマフルHDディスプレイ。今回の展示はこうした大型ディスプレイが中心だった
Photo シャープのデュアルビュー液晶。アドバンストディスプレイオブザイヤー(ADY)の優秀賞を受賞したため、受賞製品コーナーに展示されていたが、シャープブースにはなかった

 そんな中で見つけた、いくつかのモバイル機器向けパネルを見ていこう。

色変換技術を使った有機ELパネル──富士電機

 富士電機の有機ELパネルは、カラー化の技術が少々変わっていて面白い。モバイル向けの小型パネルで使われるのは「三色塗り分け」技術。発光層の1つ1つがRGBの色を持っているため発光効率が高いし色もきれいだが、歩留まりが悪いというデメリットがある。大きめのパネルは発光層を白色にしてカラーフィルタでカラー化する。

 それに対して、富士電機が開発しているのは「色変換」という技術。発光層とカラーフィルタの間にCCM(カラーコンバージョンマテリアル)を挟むのが特徴だ。発光層の色が真っ白でなくてもいいので、色再現性を高められるわけだ。

PhotoPhoto 富士電機のCCM方式有機ELディスプレイ。他社とは技術的アプローチが異なる

 展示されていた試作品は3.4インチのもので、2007年秋の製品化を目標に開発中だという。

 液晶パネルの性能が向上し、ハイコントラストで広視野角な製品が登場しているため、有機ELパネルのメリットは減りつつある。しかしLCDの反応速度はmsec、有機ELはμsecの世界であり、動画再生時の性能が違う点、また自発光のためバックライトが不要という点がメリットとなる。

NECでは4.1型の800×480パネルが登場

 NEC液晶テクノロジーは4.1インチで解像度800×480ピクセルの高精細液晶を参考出展している。システムオングラスの液晶パネルで、AdobeRGBの色空間をサポートしているのが特徴だ。色再現範囲が広く、コントラストも500:1と非常に高い。サイズの大きさから、このまま携帯電話に搭載される可能性は低いと考えられるが、フォトビューワや業務用放送機器などのプロ向けの製品には適した製品だ。

PhotoPhoto NECの4.1インチAdobeRGB色空間対応高精細ディスプレイ。800×480ピクセルのみならず、このサイズでAdobeRGBまで色空間を広げてきた点に注目

[荻窪圭,ITmedia]

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