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3GSM World Congress 2006:

無線LAN・Bluetooth携帯がFMCを牽引──英CSRに聞くFMCの現状と今後 (1/2)

今年のトレンドの1つといわれるのが、固定とモバイルを融合するFMC。チップベンダーの英CSRが、Bluetoothおよび無線LANチップ開発メーカーの視点からFMCの現状と今後を分析した。
2006年02月21日 01時58分 更新

 スペイン・バルセロナで開催された3GSM World Congress 2006では、固定とモバイルの融合、FMC(Fixed Mobile Convergence)がテーマの1つとなった。例えば携帯電話最大手のNokiaは、UMA(Unlicensed Mobile Access)をサポートした端末を発表し、UMAを今後のキーワードとした。米Motorolaも第3代目のUMAの端末を発表するなど、端末メーカーも対応に注力し始めている。

 小型デバイス向けにBluetoothや無線LANのチップセットを提供する英CSRのマーケティング・マネージャ、ラジ・ガウェラ氏に、ハードウェアベンダーから見たFMCの動向について聞いた。

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英CSRのマーケティング・マネージャ、ラジ・ガウェラ氏

ITmedia ハードウェアベンダーから見た現在のトレンドを教えてください。

ガウェラ氏 わが社は、Bluetoothと無線LANのチップセットを提供しています。主力製品はBluetoothチップセットで、小型化/省電力化を実現し、シングルチップにすることでコストを削減しました。ヘッドセットや携帯電話、PC、家電製品などさまざまな端末に採用されています。無線LANチップでも小型化/省電力化を図ったコスト効果の高いチップを開発しており、ノートPCと比べて小型の携帯端末にも組み込みやすくしました。

 現在、当社のチップを搭載した携帯端末は2つの分野で利用されています。1つ目はデータ同期。音楽ファイルや電子メール、PIMデータの同期などの用途で利用されています。

 2つ目がVoIPです。SkypeやVonageなどの成功を受け、VoIPは固定から無線に拡大しつつあります。ブロードバンド回線に接続してVoIP通話を可能にするコードレス電話と、VoIP機能を統合した携帯電話の2種類に分けられます(2005年1月の記事参照)

 技術的には、UMAが注目されると見ています。すでに、英国のBritish Telecom(BT)がFMCサービスを展開しています。BTをはじめ、オペレータ各社は当初、UMA技術によりFMCを実現すると思われます。UMAを利用することで、セルラー網と無線LAN間を通話が途切れることなく行き来できます。ハンドオーバーを実現する標準規格として、標準団体の3GPPが策定中のVoice Call Continuity(VCC)があり、将来的には、IPネットワークに移行し、IMS/SIPベースになるでしょう。

ITmedia オペレータがIMS/SIPに移行する時期をいつ頃と見ていますか?

ガウェラ氏 今後2年〜3年はUMAが注目を集め、IMS/SIPへの移行は2008年〜2009年ごろと見ています。その後もUMAは共存するでしょう。

ITmedia 無線オペレータにとっては、厳しい時代になるのでしょうか。

ガウェラ氏 VoIPを脅威とみるオペレータもいるでしょうが、VoIPを新しいチャンスととらえるオペレータもたくさんあります。このようなオペレータは、VoIPサービスを開始することで、ユーザーがさらに携帯電話を利用することを狙っています。

 会期中、英国のHutchson 3はSkypeと提携し、自社3GサービスにSkypeをバンドルすることを発表しました。同社が提供しているデータ定額サービスでSkypeも利用できるというものです。自社の3Gサービスに注目してもらい、データの利用を奨励する狙いでしょう。

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[末岡洋子,ITmedia]

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