MediaFLOは「ワンセグと棲み分け可能」──KDDI社長

» 2006年01月24日 18時34分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 KDDIの小野寺正社長は1月24日の2005年度第3四半期決算説明会で、クアルコムジャパンと合弁で設立した「メディアフロージャパン企画」の趣旨について触れた。この会社は米Qualcommが開発した「MediaFLO」という携帯向け放送技術について日本での商用化を検討する役割を持つ。

 「総務省が夏にテレビのチャンネルプランの見直しをする(2005年12月1日の記事参照)。このときに、周波数をMediaFLOに割り当ててもらうための準備をするために設立した」と小野寺氏。

 MediaFLO技術自体については、「ワンセグの編成権はこちらにないが、MediaFLOでは我々が持つ。モバイル特化のサービスをやるには、我々がプラットフォームを持たないと無理」と、単に携帯で放送を受信するだけでなく、ビジネスとしてイニシアティブを取っていくという狙いを話した。ただしコンテンツは自社で作るのではなく、ほかから獲得する計画だ。

 また「ワンセグは地方では(受信できる番組が)2系列などになってしまう。(MediaFLOを)全国でやるかどうかは別だが、地域格差を解消できるかもしれない。ワンセグとの棲み分けは可能だ」という見方を示した。

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