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2005/11/25 17:15 更新


サイバード、売上過去最高を更新するも経常益は85%減

サイバードは2006年3月期の中間期決算を発表した。メイン事業である携帯コンテンツが順調なほか、モバイル広告、モバイルコマースなどの新規事業の進捗についても説明。注目はリクルートと提携し、おサイフケータイを利用したソリューションだ。

 サイバードは11月25日、2006年3月期の中間期決算を発表した。売上高は単体が前年比12.9%増の61億2900万円、連結が前年比10.5%増の68億1900万円で、共に過去最高を更新した。

 経常利益は前年同期比84.7%減の3600万円となった。携帯に特化したサポート業務を行う連結子会社のC&Tモバイルサポートと、3月に資本提携したアクシスソフト(3月23日の記事参照)などの事業基盤確立や、モバイル広告など新規事業の立ち上げ費用が減益の原因。「アクシスソフトとC&Tが予想より凹んだ。しかし現業は引き続き好調だ。凹んだ部分を埋めるくらいの馬力はある」(サイバード会長の掘主知ロバート氏)

2006年3月期中間前年同期比
売上68億1900万円10.5%増
営業利益2100万円90.7%減
経常利益3600万円84.7%減
中間純利益8100万92.2%減

 決算報告とあわせ、2004年11月に発表した中期経営計画(2004年11月24日の記事参照)の進捗状況についても説明した。

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サイバード会長の掘主知ロバート氏

モバイル広告、Eコマースでライトユーザーを取り込む

 サイバードは従来、携帯向けコンテンツ事業を収益の柱としてきたが、1年前から事業の多角化を進めている。「2008年3月期には、連結売上高600億円を目指す」(掘氏)

 現状の10倍弱であるこの数字を達成するには、携帯向けコンテンツの他にも、いくつか収益の柱を育てなくてはならない。将来の収益の柱として期待するうちの1つが、モバイル広告市場だ。7月にはサイバー・コミュニケーションズ、オプトとの共同出資により「プラスモバイルコミュニケーションズ」を設立している。「2007年度には、ユニークユーザー1000万人獲得、月商12億円を目指す」(堀氏)

 特徴は“リアルな顧客接点から、携帯用Webサイトへユーザーを誘導する”手法だ。同社では「富士急ハイランド」やスキー場「Yeti」といったエンターテインメント施設に、QRコードなどを印刷したポスターを張り、携帯用サイトへ集客して会員を獲得、広告を配信するという仕組みを展開している。

 また、NTTレゾナントと提携、「goo」へリスティング広告を出したり、おサイフケータイ用アプリケーション「Edy-Style」を利用し、沖縄の観光キャンペーンで集客を行うなどの試みもしている。

おサイフケータイを使い、リクルートと協業

 モバイル広告以上に、将来の柱と期待しているのがモバイルコマース事業だ。2008年3月期には、モバイルコマース事業で200億円の売上を目指す。11月からはJIMOSとの共同新規事業として、ショッピングモール「de BINGO(デビンゴ)」を立ち上げている。

 6月に業務・資本提携したリクルートとは、おサイフケータイを利用したシステム「住宅情報ナビ」を展開する(11月25日の記事参照)

 ユーザーはまず住宅分譲情報誌「住宅情報」のWebサイトで会員登録を行い、おサイフケータイを持って実際のモデルルームやイベント会場へ出かける。現地に設置されたリーダー/ライターにおサイフケータイをかざすと、会員の携帯に電子マネーなどのインセンティブが付与される仕組み。

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 リクルートが出版している住宅分譲情報誌「住宅情報」のWebサイトは、物件情報が約1万7000件、月間平均PVが約2400万という大型サイトだ。掘氏によれば、リクルートではこれまで、「実際には住宅情報を読んで現地に行く人がたくさんいるにも関わらず、どの媒体から情報を得てお客さんがやってきたかを把握できないため、広告主に過小評価されてきた」点を問題視していたという。このシステムを導入することで、顧客がどの媒体に誘導されて物件を見に来たかが分かるようになるため、広告主にとっては集客力のある媒体が分かるメリットが、リクルートにとっては住宅情報の媒体価値が向上できるメリットがあると説明した。

[吉岡綾乃,ITmedia]

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