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2005/10/29 02:40 更新

特集:FeliCa携帯本格始動
2005年秋版「おサイフケータイの基礎知識」・後編 (1/4)

NTTドコモに続き、au、ボーダフォンがiモードFeliCaのサービス提供を開始。「トルカ」など、モバイルならではの新サービスも始まる。3キャリア共通で利用できる機能や、キャリア独自の機能について解説する。

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 「おサイフケータイの基礎知識」・前編では、カードタイプFeliCaと、モバイルFeliCa(FeliCa機能を内蔵した携帯電話、通称「おサイフケータイ」)の基本機能についてまとめた。後編では、現在モバイルFeliCaに対応している3キャリアがどのようなサービスを提供しているか、また将来的にどのようなサービスを考えているかについて、現時点で分かっていることをまとめていこう。

基本的な部分は共通

 NTTドコモ、au、ボーダフォンとも、ソニー/フェリカネットワークスが提供するモバイルFeliCa ICチップを採用し、携帯電話に内蔵するという基本的な部分で共通している(細かな差については後述する)。

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モバイルFeliCa ICチップ

 ボーダフォンは、海外メーカー製の3G端末を多く出しているという事情もあり、当初はFeliCaチップを埋め込んだモジュールを着脱できるような仕組みも考えていたが(2004年6月11日の記事参照)、結果としてはNTTドコモ、auと同様に、取り外しができない形でFeliCaチップを内蔵した端末を発表した(9月20日の記事参照)

 ベースとなる技術・部品が共通しているため、NTTドコモのおサイフケータイ用に設置されてきたインフラは、auやボーダフォンの携帯電話でもそのまま利用可能だ。特に電子マネー「Edy」は全キャリアのおサイフケータイ端末にプリインストールされているので、確実に利用できる。

 ただしすべてのサービスで、3キャリアの全おサイフケータイ端末が利用できるとは限らない。問題となるケースは大きく分けて2つある。

 1つは、サービス事業者が対応アプリを提供するかどうかだ。各社のサービスを利用するには、FeliCaチップへの読み出し/書き込みを行う携帯用のアプリが必須となる。基本的な仕様は共通とはいえ、この携帯用アプリの仕様は各キャリアで異なる。

 もう1つは、各キャリアのアプリがあっても、サービス事業者が要求する仕様をハードウェア的に満たさないなどの理由で、サービスを利用できる端末と利用できない端末が出てくる、という場合だ。

 現在すでに起きているケースとしては、セガが提供している「セガモバアプリ」が、auのW32Hでは利用できるが、W32Sでは利用できない。セガではその理由を明らかにしていないが「今後W32Sで利用できるようになる可能性はほとんどない」とコメントしており※、今後モバイルFeliCa対応サービスが多様化してくるにつれ、似たようなケースは増えてくるだろうと予想される。

※本記事掲載後、セガAMパブリシティ企画室から「現在W32Sに対応していないのは事実だが、年内を目処に対応できるよう検討中」と連絡がありました。追記させていただきます。

 将来起こるかもしれないケースとしてはJR東日本の「Suica」がある。JR東日本では、携帯電話にSuicaを搭載するにあたり、「携帯の表と裏、両面でSuicaを読み取れるようにすること」を条件としている(2004年8月18日の記事参照)

 携帯電話にFeliCaを載せる際には、端末の発売前にFeliCa技術の開発元であるソニーが読み取り感度の検証を行っている。そのため極端に読み取り感度が悪いおサイフケータイ端末は市場に出回っていないが、表裏両面で読み取れるまでの基準は、ソニーでは求めていない。

 携帯でSuicaを利用できるサービスは、2006年1月からNTTドコモ・au向けに開始予定で、その時点で対応機種も明らかにされる見込みだ。しかし現在流通しているおサイフケータイの中から、表裏両面での読み取りができないためにモバイルSuicaに対応しない機種が出てくる可能性は否定できない。

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[吉岡綾乃,ITmedia]

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