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2005/09/21 17:55 更新


「NTTグループ再編は資本分離してからの話」〜KDDI小野寺社長 (1/2)

KDDIの小野寺社長が、NTTのグループ再編を批判した。グループ企業間で完全な資本分離をするならともかく、安易な統合を進めるべきでないとの主旨。

 KDDIの小野寺正社長が、NTTのグループ再編を批判した。9月21日に開催された定例会見の席上で、NTTの事業統合の動きをどう見るかとの質問に回答。グループ企業間で完全な資本分離をするならともかく、現状で安易な統合が進められれば通信業界に悪影響をもたらすと話した。

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KDDIの小野寺社長

「法」に違反するかでなく「法の主旨」に沿うか

 NTTグループにはこのところ、グループの経営リソースを再結集させる動きが目立つ。9月15日には、NTT東西の公衆無線LANサービスを無料ローミングする計画も明かされた(9月15日の記事参照)。報道陣からは小野寺氏に、「NTT側は法が許す範囲内でグループ力を強化する方針のようだが」と質問が飛んだ。

 小野寺氏は率直に、「正直心配している」と答える。

 「NTTはドコモの例でもそうだし、固定系でもそうだが、いまだに圧倒的シェアを占めている。法で規制した以外のことは自由(にやってよい)という考えを持たれると、日本の通信業界発展にいいことではないだろうと思う」

 小野寺氏は、規制法を遵守するという意味でいえば、NTTは現時点で法律違反をしていないと認める。「だが、法を定めたバックグランドについて、その理解が全く我々と違うのではないか」。同氏はNTTグループが、持ち株会社のもとにNTT東西、NTTコムと分社化したその主旨が、全く生かされずにいると指摘する。規正法の主旨は競争性を担保するためにあったはずだが、これに逆行する流れを作ろうとしている――と批判した。

 報道陣からは重ねて、「NTT側はユーザーニーズがあってのことだと主張しているようだが」との質問が出た。

 これに対し小野寺氏は、NTTグループの過去の対応を見る限り「ユーザーニーズがあることを実施する」という姿勢は疑わしいと反論する。

 「かつてマイラインが始まった頃、マイラインの区分にKDDIを選択したユーザーから『KDDIとNTTとの請求書を一本化してほしい』という訴えがあった。(そうしたユーザーニーズがあったにも関わらず)NTTは四の五の言って、結局は応じなかった。形式的には、“KDDIが膨大なお金を負担してもらえれば情報システムを変えて、対応する”と言っていたが、これは要するに拒否だった」

 一方で、今になってNTTドコモとNTT東西の請求書を一元化するという話が浮上している(8月19日の記事参照)。「ドコモと請求書を一元化する場合にも(当時と同じような)お金が発生するのかどうかは知らないが……。我々がユーザーの要望に応じようとすると拒否されて、自分たちのグループ内でならやるのはおかしい」と、明快に答えた。

まず、資本分離してからの話

 NTTグループ再編は、どうあるべきなのだろうか。小野寺氏は我々も考えていかなければならないテーマだとしつつ、1つのポイントとして「資本分離」を挙げる。

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[杉浦正武,ITmedia]

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