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2005/09/15 18:10 更新


携帯端末開発のコストが半減? “Ajar”

ミッドレンジ〜ローレンジをターゲットにする開発プラットフォーム“Ajar”の詳細が明らかにされた。「開発期間、コストを従来の半分にできる」とする。

 英TTPCom日本事務所は9月15日、携帯端末開発プラットフォーム「Ajar」の詳細について説明、Ajarを本格的に日本の携帯電話メーカーに提供することを発表した。

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TTPCom日本事務所代表池田清秀氏(左)、TTPComビジネスデベロップメントマネージャー佐相宏尚氏(右)

開発期間、コストを半減できる

 Ajarは、ARMプロセッサを採用した携帯電話の開発に利用できる、統合プラットフォームだ。アドレス帳、メールソフトや、ブラウザ、メディアプレイヤーといった携帯電話に必要なアプリケーションをあらかじめ含んでおり、ベースバンドチップだけで各種アプリを動作させることができる。端末メーカーはAjarに含まれる各種のアプリケーションをそのまま利用するため、ソフト開発にかかる時間を短縮できるのがメリットだ。なお、アプリケーションのUIや動作の仕方は、端末メーカー側でカスタマイズできる。

 「ミッドレンジの携帯端末を作る場合、ソフトウェア開発にかかる期間がこれまでの約半分になり、開発コストも半減できる。また、1つ15ドルくらいするアプリケーションチップが不要なため、ハードウェアのコストも大きく減らせる」(池田氏)

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ベースバンドチップのみで、携帯電話の各種機能を実装可能(上)。アプリケーションチップがある場合は、デュアルチップ構成にもできる(下)

 Ajarフレームワーク、アプリケーション、開発ツールをセットで提供する。開発ツールはPC上で動作し、実際のコードをシミュレーションすることもできるため、開発用の特殊な機器が不要だとする。

 TTPComは、Ajarのプロモーションを2004年夏から始めており、Ajarを利用して開発した携帯電話は2005年下半期から登場予定。また、8月18日に米モトローラと開発提携に合意しており、Ajarプラットフォームを利用して開発したモトローラ製端末が今後発表される見込みだ。

日本の端末メーカーとも交渉中

 TTPComではこれまでGSM/GPRS携帯をターゲットとしてきたが、今後はW-CDMAにも注力していく。W-CDMA/GSMのデュアルモードに対応していることから、日本の端末メーカーに対しても、海外モデルの開発に採用してもらえるようアピールしている。ターゲットはミッドレンジからローレンジの端末で、現在国内4社がAjarを検討中だという。「3Gのハイエンド端末はSymbianやLinuxが多いが、そこまで多機能でなくていい端末の場合、SymbianやLinuxでは処理も重いし値段も高い。『もっと軽くて安いプラットフォームはないか』という声に答えたい」(池田氏)

 なお、AJARは「半開き」の意味。SymbianやLinuxといった汎用OSが“フルオープン”なプラットフォームであるのに対し「選定されたメーカーにだけ情報を公開していることから、半開き、Ajarという名前になった」(佐相氏)

[吉岡綾乃,ITmedia]

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