既報のとおり、本日から伊予鉄道グループの電車・路面電車・バス・タクシーが、非接触IC「FeliCa」を使ったICカードシステムを導入した。松山市駅を中心に伊予鉄道グループの販売所では、カード型の「ICい〜カード」が積極的に売られ、駅周辺ではNTTドコモ四国愛媛支店によるおサイフケータイ型「モバイルい〜カード」の積極的な宣伝キャンペーンが行われている。
筆者はさっそく、おサイフケータイを片手に松山市を散策してみた。
愛媛県松山市は夏目漱石の小説「坊ちゃん」の舞台で知られ、ほかにも松山城や正岡子規記念博物館、道後温泉など観光名所は盛りだくさん。しかも、そのほぼすべてを市内をくまなく走る路面電車とバスで見ることができる。
中でも風情あふれるのが路面電車だ。東京では都電荒川線でしか見られなくなったが、松山市では“市民の足”。観光客向けの「坊ちゃん列車」がある一方で、路面電車は数分間隔で走り、多くの乗客を乗せている。
今回、い〜カードでは路面電車のすべてに対応。降り口にFeliCaリーダーライターが設置されており、ICい〜カードかおサイフケータイをかざせば料金が支払える。路面電車の料金は始点の松山市駅から終点の道後温泉まで乗っても150円と安い。この料金で小銭いらずのおサイフケータイは便利だ。
い〜カードはバスへの対応も充実している。
伊予鉄道のバスは路線バスのほか、市内を巡るループバス、大きな観光地や駅と空港を結ぶリムジンバスがあるのだが、それらはすべてい〜カードに対応。もちろん、ケータイでも乗れる。
路線バスの場合、料金定額ではなく、乗車区間によって変動するのだが、その場合は乗車時にい〜カードをかざし、降りる時に降車口で再度かざせば、区間分の料金が引き落とされる仕組みになっている。
おサイフケータイとは直接関係ないが、伊予鉄道の路面電車とバスは市内を網羅的に運行するのはもちろん、携帯電話からリアルタイムの運行状況が分かるカーロケーションシステム「伊予鉄navi」が導入されている。また大きな停留所や車内には、到着予想時間が常に表示されており、移動時間の目安が立てやすい。ユーザーが利用しやすい公共交通サービスになっている。
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