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2005/07/21 15:38 更新


フリースケールに聞く、“DS-UWB”離陸間近

広帯域を使う近距離高速通信方式UWBの開発が加速している。DS-UWB方式のチップを出荷しているFreescaleに話を聞いた。

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 国内でもUWBを搭載した携帯電話のデモを行うなど(7月15日の記事参照)、商用化に向けて着々と準備を進めるフリースケール。米Freescale Semiconductorのウルトラワイドバンド・オペレーションズディレクターのマーティン・ロフハート氏に話を聞いた。

 まずFreescaleではUWBという通信方式をどう捉えているのか。

 「UWBは広い帯域を使い、伝送電力も低電力で済む。シンプルながら、高速で短距離の通信が行える」とロフハート氏。この特徴を生かす用途としては、デジカメや携帯電話のほか、ビデオカメラ、ディスプレイや音響システム、さらにはハイビジョン映像の伝送も想定しているとする。

 UWBでは送信電力と速度が比例関係にあるため、電力を上げていけば通信速度も増加する。これら複数の用途に、1つの物理層で対応できるのが同社チップの強みだ。

 「(フリースケールが推す)DS-UWB規格は、ローパワーからハイエンドまですべてに対応できる技術だと思っている。パワー(伝送電力)を、送りたいビットレートに合わせて自由に調整できる。いずれの用途にも同じチップを使えることで、コストを抑えられる」

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 既にHaierが、Freescaleのチップを使って圧縮映像をUWBを使って受信するテレビを発表している(Freescaleの発表参照)。オーディオをUWBを使ってストリーミング転送する機器も2006年のCESで製品発表されるだろうとロフハート氏。

 今後UWBのメリットが最も生かされるデバイスとしては、携帯電話などのモバイルデバイスを挙げた。「ハンドヘルドモバイルデバイスへの利用では、最もUWBのメリットが生きる。低消費電力で高速だという点だ」

 実際のところ、UWBの普及にはクリアすべき課題も数多い。利用周波数帯の整備が整い切れておらず、規格面でもFreescaleが推すDS-UWBと、Intelなどが推すマルチバンドUWBの対立も決着が付いていない。しかし実際にUWBを使った商品が登場し始めているのがFreescaleの強みだ。

 「2006年にかけての次の2四半期は大変重要な時期だ。業界全体として、どちらの業界のソリューションが適しているのか明々白々になる」と、ロフハート氏は意気込みを述べた。

[斎藤健二,ITmedia]

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