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2005/06/29 17:56 更新

Interview:
日米のモバイルアクセス環境、どこが違う? (1/3)

海外出張時などに便利なローミングサービスで知られるiPass。現在はセキュリティに注力、法人ユーザーのニーズに応え、シンプルな使い勝手のモバイルアクセスサービスを提供している。

 iPassという名前を聞いて、「海外出張や海外旅行のときに、ダイヤルアップ&ローミングでお世話になったあの会社だな」と思い出す人も多いだろう。

 現在のiPassは、単に海外でダイヤルアップするときのローミングサービスというレベルを越えて、セキュリティを重視した企業向けのリモートアクセスサービスを提供する会社になっている。

 ここでは、アイパスジャパンの菊地昭一社長に、日米の公衆無線LAN事情の違いや、iPassが今後目指すものについて尋ねた。

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アイパスジャパン社長の菊地昭一氏

米国と日本、モバイルアクセス環境の違い

 ノートPCを使って、ビジネスマンが会社や自宅以外の場所からインターネットにアクセスする──。日本でも米国でも当たり前の光景だが、日本と米国ではその環境に少々違いがある。

 最大の違いは“日本にはPHSがある”こと。PHSのカバーエリアが面で展開しており「どこでもつながる」日本は、世界的に見て特殊な国といえる。

 米国では2001年夏頃から、公衆無線LANサービスがスタート。空港から公衆無線LANサービスが始まり、ホテルを中心に普及が進んでいった。

 米国ではもともと、ホテルの客室で、ダイヤルアップの代わりに有線/無線LANサービスが始まった。当初はホテルの客室を中心にインターネット接続サービスが提供されていたが、現在はホテルの客室は課金のしやすいイーサネット、ロビーでは公衆無線LANというホテルが増えてきている。

 数年前まで、ホテルでは有線LAN(主に客室)の利用者が3分の2、無線LAN(主にロビー)の利用者が3分の1程度だったというが、最近は比率が逆転。2005年4月の数字では、無線LANが78%、有線LANが22%となり、ロビーでの利用が増えていることが分かるという。

 ホテルのロビーでの無線LAN利用が盛んな理由は「PHSがない米国では、一度家やオフィスを出てしまうと、基本的に外ではアクセス環境がない。ホテルのロビーで打ち合わせをする文化が根付いているので、そこで無線LANを使おうというのは自然な流れ」(菊地氏)

ユーザー数順位団体名ジャンル
1Starbucksコーヒーショップ
2Mariott Hotelホテル
3UK miscellaneous Londonロンドン市内で展開している各種無線LANサービス
4Dallas/Fort Worth Airport空港
5Kinko'sビジネスコンビニエンスストア
2005年3月の、ワールドワイドでのiPass利用者数ランキング。毎月頻繁に順位は入れ替わる

 最近の流れは、ノンホテルでの利用が進んでいることだと菊地氏は指摘する。1位のスターバックス、5位のKinko's、ベスト5には入っていないがUPSは、米国では街でよく見かけるチェーンだ。「米国のちょっとした街なら、スターバックスやKinko's、UPSは必ずある。日中モバイルアクセスしたい場合はこういう場所を探して無線LANを利用する、という使い方が、ここ半年くらいで急速に普及してきている」(菊地氏)

日本の公衆無線LANは使いにくい?

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[吉岡綾乃,ITmedia]

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