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2005/06/21 11:35 更新

神尾寿の時事日想:
興味深い「言語解析による内容判定」のアプローチ

メールの内容を解析し、アイコンで内容を知らせる端末、FOMA N901iSが発売される。しかしメールの解析というアプローチは、ビジネス利用においてさらに有用だ。

 6月20日、N901iSの「感情お知らせメール」についてのレポートが掲載された(6月20日の記事参照)。詳しくは記事に譲るが、これは徳島大学工学部 青江研究室の研究成果を事業化するベンチャー企業ILUとNECの共同開発であり、かなり本格的な言語解析を行っているようだ。

 感情お知らせメールはコンシューマー向けのエンタテイメント機能であり、コミュニケーションのきっかけを作ったり、より楽しくするためのものだ。しかし、ここで使われている言語解析というアプローチは、ビジネス用途でも役立ちそうだ。

 パケット料金定額制の登場や、ビジネス向けのソリューションや端末の登場により、携帯電話でビジネスメールを扱うシーンは増えている。しかし、携帯電話のUI環境や利用環境では、PCのような一覧性が望めず、メールの作業効率が悪い。メール内容の自動判別、優先度付けやスマートフィルタリングといった支援機能は、PCよりも携帯電話環境の方が必要性が高いのではないか。

 もちろん、電子メールには優先度フラグ機能がある。しかし、これは送信者に設定が委ねられた機能であり、携帯電話ではフラグ表示をサポートしない機種も多い。また、将来に向かって踏み込めば、メールの要約表示機能や、添付されたオフィス文書まで含めた重要度判別といった機能も、ビジネスシーンでは必要になるかもしれない。これらは言語解析が進化しないと実現できない部分だ。

 言語解析は難しい分野であり、今後も100%の精度は望めないかもしれない。しかし、ユーザーを取り巻く情報が増える中で、言語解析を使った支援機能の必要性が高まるのは間違いないだろう。

[神尾寿,ITmedia]

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