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2005/05/11 22:32 更新


無線LAN機器と事業者コードレスが市場規模拡大──MCA

MCAの調査によると、携帯電話やPHS、PDAの市場が縮小しているのに対し、無線LAN機器や事業者用コードレス市場は拡大傾向。ただし携帯電話市場は2005年度以降、再び拡大に転じるという。

 MCAは5月10日、携帯電話や無線LAN機器などの無線端末に関する調査レポート「無線端末機器市場要覧2005〜携帯電話端末/無線LAN機器/PHS端末/事業所用コードレス/PDA市場の最新動向分析〜」を発刊した。価格は5万400円。

無線LAN機器と事業者用コードレスは市場規模拡大

 調査対象となっている無線端末機器は、携帯電話、PHS、無線LAN機器、PDA、事業所用コードレスの5種類。2004年度、これらを合わせた合計の市場規模は、前年度比91.7%の1兆9368億円。前年度比ダウンとなったのは、1兆8318億円と9割以上を占める携帯電話端末市場が前年度比91.5%と大きく落ち込んだためだ。

 カテゴリー別の市場規模を見ると、携帯電話、PHS、PDAが前年度比マイナスであるのに対し、無線LAN機器は114%、事業者コードレスは111.2%と増加している。

出荷金額2003年度2004年度
携帯電話端末2兆14億円1兆8317億円
PHS2150億円1332億円
無線LAN機器4530億円4900億円
PDA2248億円1895億円
事業所用コードレス2140億円2380億円

 携帯電話市場が縮小した理由は「2004年度がトレンドの端境期に当たったため」と説明しており、2005〜2007年度は3年連続で拡大傾向へ向かうと予測する。理由としては、循環的な買い替え需要の拡大、MNP(ナンバーポータビリティ、キーワード参照)、新規事業者参入(2004年12月27日の記事参照)、3.5G端末の投入(2004年8月11日の記事参照)などを挙げている。

 PHSについては2004年度、音声端末からカード型端末へのシフトが進んだと説明する。NTTドコモがサービス停止を発表、アステルグループも各地で停波が続いている一方で、ウィルコムは唯一積極的に事業展開をしていると評価。データ通信速度の向上、通話定額サービスのスタートにより、成長戦略を強化しているとする。

 無線LAN機器が増加した理由については、ADSLやFTTHが好調なこと、IEEE802.11gに準拠した製品が登場したこと、無線LAN機能をCPUのチップセット化したCentrino(セントリーノ)をインテルが発売したため、無線LAN機能を標準搭載したノートPCが増えたことなどを挙げている。

 PDA市場は、携帯電話の高機能化の影響により、台数ベースで前年度比84.4%の61万台まで縮小している。ソニーがCLIEから撤退したことを始め、従来の店頭販売を止めたメーカーもあるなど、国内メーカーの事業規模が大幅に縮小している半面、インターネットを利用したオンライン販売で、外資系が攻勢を強めていると説明。法人事業などへの取り組み強化や、携帯電話機能を搭載したPDAといえるスマートフォン端末への進化で生き残りを目指すこととなるだろうと予測している。

 事業者用コードレス市場は、PHSキャリアの事業見直し、IP化の遅れなどによって2003年度にいったんダウンしたものの、2004年度は回復した。背景として、携帯キャリアが開始したモバイルセントレックスサービスや、無線IP電話のパッケージ商品が本格的に投入されはじめたことを挙げている。企業内のLAN普及が追い風となり、リプレース及び新規需要が拡大、今後も増加傾向になるだろうと予測している。

NEC、パナソニックの2強にシャープが迫る

 2004年度の国内携帯電話端末市場は、出荷量が前年度比85.4%の4395万台、金額では前年度比91.5%の1兆8317億円となった。

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2004年度、携帯電話端末のメーカー別出荷動向

 メーカー別シェアを見ると、トップのNEC、2位がパナソニックモバイルという順位は変わらないものの、NECがシェアを落とし、3位のシャープがシェア拡大したことにより、2強から3強へと構図が変化している(4月21日の記事参照)

[吉岡綾乃,ITmedia]

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