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2005/04/25 09:26 更新
神尾寿の時事日想:
テレビより有望!? 地デジラジオの可能性
「放送と通信の融合」というキーワードと共に語られることの多い地デジテレビ。しかし携帯電話という観点から現在の状況を考えると、“地デジラジオ”という選択肢も悪くない。その理由は?
4月22日、地上デジタル音声放送(デジタルラジオ)が2006年度にも本放送化される見通しが発表された(4月22日の記事参照)。
地デジラジオに関しては現在、社団法人デジタルラジオ推進協会(DRP)の手により、首都圏と近畿圏のあわせて850万世帯を対象エリアとして試験放送が行われている。だが、専用の受信機が販売されていないこともあり、一般ユーザーの利用は今のところできない状況だ。
しかし、将来的に携帯電話へ搭載される「放送メディア」として、デジタルラジオは悪くない選択肢だ。そう考える理由は大きく2つある。
1つは、地デジテレビに比べて消費電力が少ない点だ。地デジラジオ受信チップの消費電力量は公開されていないが、音声のみの1セグ放送ならば液晶画面を使う必要がない。静止画・簡易動画が扱える3セグ放送でも、放送の内容を「音楽+ジャケット写真 or 歌詞」程度にとどめることで液晶やCPUの利用する消費電力を抑えることができる。地デジテレビの課題が、動画を常時表示するためバッテリーがもたない点であることを考えれば、地デジラジオは有利といえる。
2つ目は、通信との融合がしやすい点である。音声コンテンツは動画に比べればデータ容量が小さい。デジタルラジオによる放送をリーチメディアにし、オンデマンド型のネットラジオや音楽配信サービスと連携させる事ができる。
また3セグ放送で1〜2セグをコンテンツ配信インフラとして使えば、携帯電話内にオンエア中の楽曲の暗号化イメージを配信し、それを購入したい時は携帯電話のコンテンツ課金システムを通じて「暗号キー」を購入するといった“超流通ビジネス”が実現できる。アナログラジオを配信インフラとして使うというビジネスは、「VICS (リアルタイム渋滞情報)」や、メディアクリックとエフエム東京のオーディオ機器向けCDDB配信サービス「FM de TITLE」などが始まっているが、デジタル化で利用可能帯域が増えれば、さらに多くのコンテンツが扱えるようになるだろう。
デジタルラジオが今後、放送メディアと配信インフラの両方で携帯電話に組み込まれれば、様々な「通信と放送の融合」型サービスが現実的なアプローチで実現できる。地デジテレビだけでなく、地デジラジオの今後にも注目しておいた方がよさそうだ。
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[神尾寿,ITmedia]
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