オプト、モバイル広告の効果を測定するASPサービス

» 2005年03月11日 21時27分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]

 オプトは、携帯電話用広告を出した企業が、自社広告の効果を測定するシステム「アドプランモバイル」を開発したことを3月7日に発表、11日に記者向け説明会を行った。

システム本部の坂本徹氏(左)、モバイルクロスメディア部の和久井隆氏(右)

 オプトは、モバイル向けWebサイトやPC用Webサイト向けの、インターネット広告を中心に手がける広告代理店だ。現在、携帯向けサイトの広告で月に約1億円、PC用サイトの広告で月に約8億円を売り上げる。

 「アドプランモバイル」は、同社がPCサイト向けに提供している、広告の費用対効果を測定するASPサービス「アドプラン」の、モバイルサイト対応バージョン。モバイル広告の「クリック数」「サブミット単価」「掲載媒体」「出稿期間」などの出稿効果をリアルタイムに測定できる。オーリックシステムズと技術提携し、同社のWeb解析アプリケーション「RTMetrics」の基礎技術である“パケットキャプチャ”方式を利用している。初期費用が12万円程度、月額10万円で、広告数がいくつでも利用費用は変わらない。

パケットキャプチャ方式で各種のデータを測定する仕組み。解析用にパケット収集サーバを導入し、ユーザーがクライアントサイトにアクセスしたり、“資料請求”や“商品購入”などのアクションを起こすと、そのパケットを測定する
アドプランモバイルの画面。広告出稿媒体や携帯事業者、バナーごとに簡単に切り替えて閲覧できる。リアルタイム集計ができ、複数の広告も一元管理できる

 これまで、モバイル広告に注力している会社は自社で測定システムを用意することが多く、数千万円もの予算が必要だった、とオプト。「従来、携帯電話用の広告市場では、クリック数、会員登録数、資料請求や商品購入の回数などの数を正確に測定し、出稿効果を測るための効果的なシステムがほとんどなかった」(和久井氏)「プロキシサーバーを利用したシステムが2社ほどあるが、正確な数字がとりにくい。また、プロキシサーバを介すためにレスポンスも重くなる」(坂本氏)

 オプトでは、アドプランモバイルをASPサービスで安価に提供することにより、これまでモバイル広告に参入していなかった企業からの出稿を目指すという。

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