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連載
2005/03/04 10:22 更新

神尾寿の時事日想:
モバイルFeliCa「電子錠」の可能性

電子錠の世界でも、簡単に素早く本人認証ができるFeliCaは注目されている。筆者がとくに重要だと考えているのが、利用可能な回数や期限を設定した「期限限定キー」機能である。

 東京・有明の国際展示場(東京ビッグサイト)では現在、東ホールで「IC CARD WORLD 2005」を(3月2日の記事参照)、西ホールではセキュリティ関連製品の展示会「SECURITY SHOW」が開催中だ(3月3日の記事参照)。筆者もフェリカネットワークス河内聡一社長のインタビューのあとで足を運んだところ、こちらも最近の世相を反映してか活況を呈していた。

 SECURITY SHOWの注目も、FeliCa関連の展示であり、中でもモバイルFeliCaへの期待は大きい。昨日の河内社長へのインタビューで(3月3日の記事参照)、「FeliCa携帯だからできることを増やしたい」というコメントがあったが、まさにセキュリティ分野は“FeliCa携帯ならでは”のソリューションの宝庫である。

 特に筆者が重要だと考えているのが、1回もしくは利用可能な期限が設定された「期限設定キー」機能である。これは「一度だけ解錠できる鍵」をネットワーク経由で発効する機能だ。家庭用としてはさほど必要性が感じられず、どちらかというオマケ的な機能にも見える。しかし、これは今後の電子錠ソリューションでは極めて重要な機能になる。

 期限設定キー自体は、磁気カードや暗証番号型などでこれまでも存在していたが、FeliCa携帯の特徴は電子錠の発行が容易で、課金プラットホームと融合している点だ。例えば、レンタルオフィスやカーシェアリングビジネスにFeliCa携帯を使った期限設定キーの仕組みが導入されれば、従来よりもきめ細かな利用時間と料金の設定が可能になる。

 紀元前2000年頃のエジプト錠から始まった鍵の歴史は、財産や場所を「守るため」のものだった。しかし、FeliCa携帯の電子錠を使えば、「守りながら開放する」ことができる。ここに鍵の新しいあり方、ビジネスの可能性がありそうだ。

[ITmedia]

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