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2005/02/18 20:51 更新

PHSと位置情報(前編):
ビジネスに利用されるPHSの位置情報 (1/2)

ウィルコムのPHSには、位置情報を知らせる「LI」という機能が付いており、ビジネスに利用されている。PHSの位置情報がどのように使われているのかを見ていこう。

 移動体の位置を検索、通知、登録する仕組みを総称して、位置情報サービスという。携帯電話やPHSで位置情報を取る方法は、GPS衛星を使ったもの(主に携帯電話)と、基地局情報を利用するもの(主にPHS)の2つに大別される。

 携帯でもPHSでも基地局を利用した位置情報の取得は可能だが、携帯電話の場合は大まかな位置しか取得できない。精度の高い位置情報が必要な場合は、GPSを利用することになる。これに対してPHSでは、基地局ベースで実用的な精度の位置情報を取得できる。PHSでは携帯よりもたくさんの基地局が密集しており、1つの基地局がカバーするエリアが狭い(マイクロセル方式)ためだ。

PHSの位置情報で何ができるか

 ビジネス向けの位置情報システムとしては、GPS機能搭載携帯を利用したものと、PHSの基地局情報(Location Information、以下LI)を利用したものと、両方のシステムがある。PHSを利用した位置情報システムには、携帯よりもPHSのほうが位置情報対応が古く技術的にこなれていること、また端末価格や利用料金が安価というメリットがある。

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ウィルコムの音声通話端末は、ほとんどがLIを基地局に通知する機能を備えている。自分の位置を通知するには「LI設定」をオンにする

 ウィルコムのPHS端末はLIを通知する機能を持っており、今自分がどこにいるかを発信できる。LIを使うサービスは、大きく「自己位置通知」「第三者検索」の2つに分けられる。

 自己位置通知は名前の通り、自分(端末)がいる場所を基地局に知らせる機能だ。例えば自分の場所を知らせて周りの地図を表示したり、そこから近い施設を探したり、といった使い方がある。ビジネス用途では、作業報告や出勤報告をするときに、タイムスタンプに加えて位置情報を追加する、という利用のしかたが多い。また、デジカメに通信ユニットを取り付け、撮った写真のExif情報に位置情報を追加する、という使い方もある(2004年2月12日の記事参照)

 第三者検索は、LIを通知してきた端末がどこにいるかを、管理者など第三者が検索する機能だ。ウィルコムでは第三者検索サービスを提供していないが、東芝ロケーションインフォなどの会社では第三者検索を利用したサービスを商品化している。LIを検索して、社員がどこにいるかを地図上に表示、一覧できるようにする、といった使い方をすることが多い。

 また物流関連業界では、コンテナやパレット、トラックなどに専用端末を取り付け、その位置情報を追跡するといった使い方もされている。専用端末は、LIの通知機能のみが可能な、非常にシンプルな端末だ。

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東芝ロケーションインフォが利用している、PHSベースの専用端末。サイズは47×61×17.9mm。バッテリー持続時間は約300時間。位置を知らせる場合に必要なボタンが付いている

位置情報とプライバシーは裏表

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[吉岡綾乃,ITmedia]

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