総務の仕事には、季節に応じて毎年定例的に行うものがあります。今回は、7〜9月にかけての夏季の仕事のなかから、車両使用に関する問題と、防災・安全についてまとめました。
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本記事は企業実務のコンテンツ「疑問、悩みを解消! 新人・若手担当者のための総務の仕事術」から一部抜粋・編集して掲載しています。
7月〜9月の3カ月の間には「全国安全週間」「防災週間」「秋の全国交通安全運動」などが実施されます。これらを契機として、日頃なおざりにされがちな職場の安全点検をお勧めします。
→・参考記事:総務の仕事――春(4〜6月)
会社保有の車両については、総務が保険関係を管理し、車両点検等については、道路交通法に基づく安全運転管理者を設けて管理をしている会社が一般的です。
盲点になりがちなのがマイカーによる通勤です。マイカー通勤の社員が事故を起こすと、会社が民法の使用者責任を問われたり、自動車損害賠償保障法の運行供用者責任を問われたりしかねません。
会社としては、日頃からマイカー通勤の社員に公私の区別を明確にすることを求め、就業規則・車両管理規程・マイカー通勤規程を整備して、会社に無用の責任が及ばないようにすべきです。
マイカー使用を通勤のみに限っている場合と、業務用としての使用も認める場合とでは、規程に盛り込む文言が異なります。
一般的な条項に加えて、これだけは加える必要があるという項目を以下に例示します。
申請書の提出時に、運転免許証(写)・自動車検査証(写)・自動車保険証券(写)を添付して、所属長経由で総務に提出させます。
誓約書は、申請書と一対のものとして提出を受けることで、規程の遵守義務と事故時の損害についての自己責任を明確にします。
この申請書のなかに、マイカー通勤の許可基準と自動車保険の加入基準を明記しておきましょう。
マイカー通勤を許可した車両には、社員名、車種、登録番号、有効期限を明示した許可証を発行し、使用車両の目立つところに掲示させます。
有効期限は、年度ごとに許可証の色を変えて、更新の有無が一目で確認できるようにします。
そのほか、特に任意保険の加入状況の把握や保険料未払いによる失効に注意してください。
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