3月決算の方針の検討と準備事務を――3月の事務ごよみ【経理・税務】事務ごよみ(1/2 ページ)

決算に当たっては、まず自社の決算方針を定めることから始まります。決定した決算方針をもとに、実地棚卸、現金・受取手形・売掛債権・有価証券などの実査、各種引当金の設定資料の準備などを段取りよく進めましょう。

» 2015年02月25日 05時00分 公開
[企業実務]

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 本記事は企業実務のコンテンツ「事務ごよみ」から一部抜粋・編集して掲載しています。


3月決算の方針の検討

 決算に当たっては、まず自社の決算方針を定めることから始まります。

 黒字が見込まれる場合は、翌期以降の経営資源としてどれだけ内部留保するのか、有効な節税対策はないのか――など、将来に向けた戦略的な視点をもって、適切な手を打ちましょう。

 一方、赤字で金融機関からの資金調達に不安がある場合は、少しでも当期の損失を減らす方法がないかを検討します。

 もっとも、資金面の不安がなければ無理に赤字幅を圧縮せず、繰越欠損金として処理したほうが、税務上、有利になるケースもあります。

3月決算の準備事務

 決定した決算方針をもとに、実地棚卸、現金・受取手形・売掛債権・有価証券などの実査、仮勘定の精算、各種引当金の設定資料の準備などを段取りよく進めましょう。

 決算では短期間に多くの事務をこなすため、直前になって駆け込み処理をしたり、見切り処理をする状況では、思わぬミスや見落しが発生し、税務調査等でトラブルになりかねません。余裕をもった事前準備と早めの対応を心がけたいところです。

納税資金などの資金手当て

 3月決算法人では、決算の仮締めをした時点で、おおよその納税額や役員賞与の額、配当金額などがみえてくるはずです。

 つなぎ融資の必要がある場合には、早めに取引金融機関に借入の申込みをしておきましょう。

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