「採用から退職まで」の手続きを知る新人・若手担当者のための総務の仕事術(2/3 ページ)

» 2014年12月26日 06時00分 公開
[企業実務]

試験から採用までに必要なこと

 応募者から内定者を選定したら、不採用者には不採用通知を送り、内定者については採用に関わる各種手続きを進めます。

 このとき、内定者から辞退の申し出があることに配慮しなくてはいけません。内定候補者を採用数より余分に選定しておき、その意思確認後に不採用通知を行う必要があります。

 採用通知書と一緒に労働条件通知書や入社承諾書を送り、内定者からは入社承諾書とともに、受診後3カ月以内の健康診断書の提出を受ければ、雇い入れ時の健康診断を省略することが可能です。

 なお、求人媒体などに記載した労働条件はあくまで汎用的なものです。雇用契約に際しては、労働条件通知書により改めて労働契約条項を提示する必要があります。

採用したときに行うべき手続き

Photo 「採用手続きチェックリスト」のモデル(クリックで全文表示)

 人を採用したときには、社会保険関係や所得税関係の法定事務のほか、各種の社内手続きや机の準備といった細々とした事前手配が必要になります。左掲のような「採用手続きチェックリスト」を作成して、手続きが完了したものからチェックを入れていきましょう。

 チェックリストの中に「個人別貸与品一覧表」とありますが、会社から社員へは、ノートPC・携帯電話、制服・作業着、営業用のカバン等、実にさまざまな備品類が貸与されます。採用時に貸与した備品類をこの一覧表に記入して、退職時には、この表に基づいて貸与品の返還を受けるようにします。

 「緊急連絡票」は、天災などの災害が発生し、社員の安否確認などが必要になった場合を想定して作成するものです。最寄り駅からの地図、同居の家族等に関する情報の記入が必要です。

 「通勤交通費申請書」は、自宅から会社までの経路が「社会通念上妥当な最短距離での経路」であるかを確認するためのものです。交通経路のソフトで簡単に確認できますので、申請時に必ず確認して、後日のトラブルを避けるようにしてください。

 「オリエンテーション」は、会社の歴史や理念、行動規範、社内ルールである就業規則・社内手続きルール、届出書類などを入社時に説明するものです。今日から会社の仲間になるのだ、という動機づけのためにも開催する必要があります。

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