携帯大手の通話定額や格安SIMベンダーの通話サービスで、あなたは“高品質で安価な通話”ができるようになっただろうか。これらの“恩恵にあずかっていない”人でも節約でき、スマホでもガラケーでも使える音声通話サービスを試してみた。
携帯電話会社が相次いで提供し始めた通話定額サービス。みなさんは、このサービスで電話代が安くなりましたか? 案外、「……安くない」と思っている人もいるのではないでしょうか?
それなら今、流行りの格安SIMはどうでしょう。「データは安いけど通話は……」「安いIP電話があるけれど音質が……」そんな声もちらほら聞こえてきます。
そう、さまざまな音声通話サービスが登場してはいるのですが、どうも“帯に短し、たすきに長し”な感が否めないのも事実です。
それならいったい、どうすれば安くて高品質な通話ができるのか――。実はそれを可能にする方法があるのです。
次の質問表の中で1つでも当てはまるものがあれば、あなたの電話代はもう少し節約できるかもしれません。
いかがですか? 当てはまるものはありましたか?
なぜ、鳴り物入りで始まった携帯会社の通話定額がお得にならないケースがあるのか……。まずは携帯電話会社の通話料をおさらいしてみましょう。
この比較表を見ると、通話定額は基本料金が高く、基本料金が安いプランは30秒あたり21.6円と通話料が高いことが分かります。
普段、あまり通話をしないなら月額料金が高い「通話定額」を選びたくないですよね。でも、かといって基本料金が安いプランだと、たまに長電話をしたときの通話代が不安です。
次に、今話題の格安SIMの通話料を見てみましょう。
さまざまなサービスがある中から、5社の音声通話料(050番号のIP電話は除く)をチェックします。
こちらも通話料は30秒あたり21.6円。基本料金を見ると月1350円以上となり、「通話だけ」という視点で見ると、大手携帯電話会社と比べて必ずしも安いとは言えません。データ回線を使った安価なIP電話サービスもありますが、こちらは品質の面で若干、不安が残ります。また、格安SIMサービスの中には、利用者限定で30秒10円、10.5円の格安通話サービスを提供しているところもありますが、まだ一部にとどまっています。
毎日頻繁に通話をしているのなら「通話定額」で安くでき、通話をまったくしない人なら、月802円か1008円で済む――。結局、これが日本のケータイ通話料の仕組みなのです。
でも、どれだけの人が、こうした使い方で満足できるのでしょうか。多くの人は「普段はそれほど通話しない」けれど、「まったく使わないわけではなく」、ときには「長電話をすることもある」――と、そんな使い方なのではないでしょうか。
そうなると……実は、最適な料金プランがない、という人も出てくるわけです。
いったい、どうやったら通話料を節約できるのか……。そこで登場するのが、“半額通話”をうたう格安通話サービス(第三者課金サービス)です。
電話をかける際、番号の前に特定の番号(プレフィックス)をつけることで、ケータイやスマホから安価に電話をかけられるもので、「G-Call」「楽天でんわ」といったサービスがあります。ここでは、通話料に消費税がかからず少しだけ安くすむ「G-Call」を例に、どんなサービスなのか、どれくらい節約できるのかを見ていきます。
第三者課金サービスの最大のポイントは、「通話代が半額以下」と、安価な通話料で利用できるところ。正確にはケータイからの発信が「30秒10円」になります(※固定電話の発信は別料金です)。
大手携帯会社や格安スマホの料金プランが30秒21.6円であっても、G-Callを使うと、国内通話ならケータイ、固定、どちらにかけても常に30秒10円で済むようになります。
ちなみにG-Callは基本料金が無料で、前述の通り通話料には消費税がかかりません(固定電話からG-Callを利用した発信は消費税がかかります)。他社でも「30秒10円」をうたうサービスがありますが、多くが「30秒10円(税別)」と表記されており、実際の支払いは「30秒10.8円」になります。つまりG-Callは「8銭お得!」なのです。
“8銭なんて大したことない”と思うでしょうが、5年、10年、毎日1分通話したら、その差は5年後には2880円、10年後には5760円になります(1カ月30日換算)。節約は「ちりも積もれば」の積み重ねなので、「少しでも安く」という人にはオススメです。
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