仕事でもチャットを使う人が増えている。ブイキューブが、法人導入で求められるユーザー管理やセキュリティを確保したチャットツールを独自に開発した。
メッセージアプリ「LINE」が普及する中、ビジネスシーンでも「チャット」の存在感が増している。メールによるコミュニケーションよりも手軽で、つながりやすい。だが、法人として導入する場合、いくつかの理由からコンシューマー向けチャットアプリは除外される。
Web会議システムを開発するブイキューブは、法人利用を目的とした無料チャットツール「V-CUBE Gate」の提供を開始した。初期費用や月額利用料金は無料で、広告が露出することもない。
企業導入で求められる利用ユーザーの管理、個人情報や機密情報の外部への漏えいを防ぐための利用状況を把握する機能などを備えている。ログの保管期間は1カ月だが、1ユーザー当たり月額200円のプレミアムプランでは、保管期間が無制限になる。
V-CUBE Gateの管理者は、社内のユーザーの登録・削除だけでなく、外部の協力会社やパートナー企業との接続もコントロール可能。プロジェクトごとにグループを作成して、誰が使えるのか、誰とつながれるのかを管理できる。
対応デバイスは、PC、スマホ、タブレットなど。特定のIPアドレスからのみ接続できるようにしたり、勤務時間外には使えないようにしたりもできる。スマホを紛失した場合などには、特定の端末からのログインを停止できる。
また、ファイル共有機能を使えば、ほぼすべてのデジタルデータをチャット上で共有できるようになる。ただし、現時点ではファイルがクラウドに保存され、そこからユーザーがダウンロードする形となる。
さらに、チャット画面からワンクリックでWeb会議サービス「V-CUBEミーティング」に切り替えられる。なお、対象言語は日本語、英語のほか中国語、タイ語、インドネシア語が使える。
同社の間下直晃社長によれば、V-CUBE Gateは自社のコミュニケーションを円滑にするために開発したものだという。普段シンガポールにいる間下氏は、毎日のようにWeb会議を使っているそうだが、「24時間、つなぎっぱなしというわけにはいかなかった」という。
また、当初は法人向けにスタンプ機能は不要だと考えていた同氏。「実際にスタンプを使ってみると、ちょっとしたニュアンスが伝わりやすくなった。スタンプビジネスをするつもりはないが、導入企業オリジナルのスタンプが使えるような機能の投入も考えている」とコメントした。
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