内定者へのフォローや冬期賞与の準備、労働時間の適正管理を――11月の事務ごよみ【人事・労務】事務ごよみ

「採用内定者へのフォロー」「年末商戦への人手の確保」「労働時間の適正管理」など、人事・労務部門が11月中に処理しておきたいトピックをまとめました。

» 2014年10月28日 07時00分 公開
[企業実務]

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 本記事は企業実務のコンテンツ「事務ごよみ」から一部抜粋・編集して掲載しています。


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冬季賞与の支給準備

 11月も半ばになると、冬季賞与に関する情報が各種媒体で発表され、地域や業界ごとの相場も見えてきます。必要な資料をそろえ、支給原資の検討や各人の考課・査定を始めましょう。

採用内定者のフォローアップと次年度の採用準備

 採用内定者は、入社までにさまざまな不安や迷いを抱くものです。特に内定の時期が早いと、それに応じて内定から入社までの期間も長くなりますから、これから辞退者を出さないためにも、きめ細かなフォローが必要です。

 内定者懇談会の開催や自社資料の送付など、内定者へのフォローを積極的に行いましょう。また、来春新卒者の選考が終われば、次年度の採用計画を立てることになります。

 経営・人事計画に沿って採用人員を検討し、告知を行う媒体の選定、入社案内の作成、募集スケジュールの調整などを進めます。

年末商戦に向けた人手の確保

 年末商戦で製造や販売、配送などに臨時のパートタイマー・アルバイトが欠かせない企業は、要員計画を立てて募集をかけます。

 最近は雇用状況が改善しており、パート・アルバイトにも人手不足の傾向が現れていますから、早めに確保・補充を済ませるようにします。

労働時間の適正管理

 厚生労働省は毎年、「勤労感謝の日」がある11月に労働時間適正化・過重労働解消などをテーマにしたキャンペーンを行っています。過重労働による健康障害の防止、賃金不払残業(いわゆるサービス残業)の解消について、使用者団体・労働組合への協力要請、リーフレットの配布など、全国的に周知・啓発活動を実施するほか、長時間労働等に関する情報を受け付ける窓口を設置するなどして、監督指導などにも力を入れています。

 ここ数年は、サービス残業への是正勧告などの影響もあってか、週の労働時間が60時間以上の労働者は減少傾向にあるものの、依然として高い水準で推移し、いまだ長時間労働の実態が見られるのが現状です。

 また、脳・心臓疾患にかかる労災支給決定件数は減少に転じましたが、過重労働による健康障害も多く、割増賃金の不払いなど労働基準法違反も後を絶ちません。いま一度、自社の労働時間管理について確認するとともに、問題があれば適正化を図りましょう。

 特に、繁忙期は不注意などから事故が発生する可能性も高まります。人手不足で過重労働になっている部署はないかなど、労務管理の状況を再確認しておくことが大切です。

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