どんな雑用も楽しめる方法やる気がわいてくるたった1つの方法(1/2 ページ)

いつの時代も、新入社員はコピー取りや電話対応などの「雑用」を任される。想像していたのとはほど遠い仕事内容に、意欲をなくしてしまう若手ビジネスパーソンも少なくない。今回は、どんな雑用でも楽しめる方法について紹介する。

» 2014年08月19日 11時00分 公開
[榎本博明,Business Media 誠]
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連載「やる気がわいてくるたった1つの方法」について

『やる気がいつの間にかわいてくるたった1つの方法』

本連載は、心理学博士・榎本博明氏著、日本実業出版社刊『やる気がいつの間にかわいてくるたった1つの方法』から編集転載しています。

「日曜の夜は憂鬱(ゆううつ)になる」「自分に合った仕事に巡り会えればきっと仕事を楽しめるのに」――。そう考えている人たちに向け、「自分に向いている仕事さがし」ではなく自分の「仕事づくり」のコツとして仕事を意味づける“ストーリー”をキーワードに解説しています。

そのコツを習得すれば、転職することなく、今の仕事に対して自然にやる気がわいてきて、仕事を楽しめるようになるといいます。

どうせ働くのなら、楽しみながら働くコツを身につけてみるのはいかがですか。


 仕事の現場では、コピー用紙の補充や電話取りなど、若手社員がやらなければならない、いわゆる「雑用」というものに結構わずらわされるものだ。せっかく集中している作業を中断させられて気が散るし、気も使う。希望の部署に配属されなかっただけでも不本意なのに、学生のころに想像していたのとはほど遠い仕事内容に、意欲をなくしてしまう若手ビジネスパーソンも少なくないはずだ。

(写真と本文は関係ありません)

 レコード会社に勤める20代の男性は、ポスターを巻く雑用ばかりの毎日に嫌気がさして、早くも1年目に転職を考えたという。そこで先輩に相談したところ、

 「そういえば、僕も最初のころは雑用ばかりで、こんなことをするためにこの会社に入ったわけじゃないってよく思ったよ。こんな仕事しかやらせてもらえないなら、いっそ辞めてしまおうかなんて過激なことを考えたこともあったなぁ。今思い出したよ」

 と、話してくれた。先輩もそうだったんだと思うと、ちょっと気持ちが楽になったという。さらに、

 「でもね、それからいろんな仕事をしてきて思うんだけど、音楽産業っていうのは、アーティストやディレクターだけでは成立しないんだよ。制作時の裏方もたくさん必要だし、販促時の裏方も欠かすことのできない仕事がいろいろある。そりゃ、ポスター巻きばかりやってると、何のためにこんな仕事してるんだって思うかもしれない。じゃあ、ポスター巻きをほかの部署に回せばいいっていうのも無責任すぎるんじゃないかな。これもアーティストを売り出し、その楽曲を広めるための強力な武器なんだ。組織の中でやっている仕事に意味のないことなんかないんだよ」

 と言う、先輩の言葉が心に大きく響いた。

 「自分がやっているポスター巻きの作業も、アーティストと楽曲を広めるために必要不可欠な武器なんだ」というストーリーを心に刻んだことで、この男性はモチベーションを上げて日々の仕事に取り組めるようになったという。

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