ランチでの「話し方」「で、結局何が言いたいの?」と言われない話し方(2/2 ページ)

» 2014年05月29日 11時00分 公開
[金子敦子,Business Media 誠]
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社内の人とのランチは、できるだけいろいろな人と

 社内の人とのランチは、意識してできるだけいろいろな人と食事する機会を持ちましょう。上司や同僚と信頼関係を築くために、一緒にランチをすることも必要ですが、同じ人とばかり話していると、話題が尽きてしまいがちだからです。

 違う部署に配属になった同期や、以前一緒に仕事をしたことのある先輩や後輩と、ときどき情報をアップデート(更新)すれば、思いがけない視点が得られることもあります。

 教えてもらうばかりではなく、自分が今関わっている仕事についても、概況と核心を説明できるように準備しておきましょう。自分の仕事の状況説明は、打ち合わせをはじめとした仕事のコミュニケーションの基本です。

 また、社内でノウハウを共有するなどの勉強会は、ランチミーティングに向いています。日々の業務に直接関わる情報共有は、業務時間内に打ち合わせの場があるでしょう。

 一方、すぐに効果が表われなくても、長期的に役に立つような情報の共有は後回しになりがちです。お昼ご飯を食べながら勉強会をすれば、リラックスした雰囲気で、参加者の交流を深めることにもつながるので一石二鳥以上の効果になります。

 社内の勉強会で最も価値のある情報は、一次情報、つまり、あなたが直接見たり聞いたりしたことです。例えば、「この作業は簡単そうに見えて、実はかなり時間がかかる」「うまくやるにはこういうことがポイントだ」など、実際にやってみた人の話はとても参考になります。

社外の人とのランチは、まとまった「雑談」ができる場

 差し迫った仕事があるのなら、社外の人と会議室でお弁当などの食事をしながら、資料とメモを片手に打ち合わせをすることもあるでしょう。その場合、何を話すかは打ち合わせと同様です。

 昼の時間に、ある程度自由がきくのであれば、社外の人と「飲み会の昼版(アルコールなし)」として、「ランチミーティング」を設定してみるのもよいでしょう。

 「ランチ」なら、アルコールが入らないことが多いでしょうし、レストランの価格設定もランチなら夜の2分の1、3分の1だったりします。また、私は女性なので、男性と夜暗くなってから「1対1」でビジネスのことを話すのは何となしに気がひけますが、昼間なら話しやすく感じます。

 夜の飲み会と違い、ランチミーティングでは時間を短縮してまとまった話ができます。夜の「飲み会」は、食事+話の時間として、少なくとも2時間くらいはかかり、二次会まではしごする場合もあります。しかし、ランチミーティングなら、1時間程度で満足できます。

 オフィスでの資料をにらめっこしながらの打ち合わせと違い、食事をしながらのランチミーティングだと、リラックスして話しやすいものです。積極的にいろいろな人とランチを共にしてみましょう。

今回のポイント

気軽に「同じ釜の飯」を食べよう。


(次回は「帰りの電車で上司と一緒になったときの話し方」について)

著者プロフィール:

金子敦子(かねこ・あつこ)

東京大学文学部卒業。英国インペリアル・カレッジ・ビジネススクール(MBA)修了。

アクセンチュア(コンサルタント・マネージャー)勤務、MBA留学を経て、UBS証券株式調査部(アナリスト・ディレクター)として業績予想および投資判断リポートの作成、国内外機関投資家へのプレゼンテーション業務を行う。

その後、武蔵野大学グローバル・コミュニケーション学部(専任講師)においてビジネス・コミュニケーションをはじめ、ビジネス英語、財務諸表分析・企業分析を担当。


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