デスクライトが名刺や書類をデジタル化!? iPhoneをスキャナに変える「SNAPLITE」仕事耕具

日々たまり続ける名刺や書類をスキマ時間でデジタル化したい――その願い、LEDデスクライトがスキャナに早変わりするSNAPLITEが叶える、かも。

» 2014年05月21日 14時30分 公開
[渡辺まりか,Business Media 誠]

 オフィスの机を見渡してみると、さまざまな紙の資料が目に入る。例えば、名刺。いつか時間を見つけてデジタル化して整理しようと思ってはいるものの、いざPCにスキャナを接続して……と考えると面倒くさくなってしまい、放置していないだろうか。

 「名刺なんて、スマホのカメラで撮影すればいいじゃない」。そういう読者もいるだろう。確かに手軽ではあるのだが、光が反射して文字が消えてしまったり、スマホを持つ手の影が入りこんでしまったりと、実はきれいに撮影するのは難しい。それに、ほとんどの名刺管理アプリは1枚ずつ撮影するので、数が溜まってしまうとやっぱり面倒くさい。

 スキャナとスマホカメラの“良いとこ取り”を実現したのが、PFUのデスクライト「SNAPLITE(スナップライト)」だ。「えっ、スキャナの話をしていたのに、ライトなの?」。

SNAPLITE

デスクライトの上にiPhoneを置くだけでいいんだ

 このSNAPLITE、一見するとシンプルデザインでオシャレなデスクライトにしか見えない。それもそのはず、ニュートラルな白色と電球のような暖かい色の2色のLEDライトを搭載し、1つしかないスイッチを押すだけで切り替えられるデスクライトだからだ。

 ただし、そんな単なるインテリア照明をScanSnapシリーズを生み出したPFUが作るわけがない。専用のiPhoneアプリとBluetoothで接続することで、色の切り替えや明るさが5段階に調整できるのだ。そしてイチオシの機能は、SNAPLITEの上部にiPhoneを置いたところから始まる。

 何と自動的に白色照明とレーザーガイドが立ち上がり、アプリがカメラ撮影モードに切り替わるのだ。これは、iPhoneのジャイロセンサーから得られた角度がSNAPLITEのiPhone設置台の角度と一致しているかどうかを判定しているのだ。

SNAPLITESNAPLITE (左)暖かな電球色(右)iPhoneを上部にセットすると自動的に白色LEDに切り替わり撮影モードになる

 あとは、レーザーガイド内に“スキャン”したい書類や名刺などを配置して、SNAPLITEのボトム部にある「光るリス」のマークをタッチするだけ。

 撮影されたJPEG画像は、自動的に傾き補正や台形補正が行われ、きれいな四角形にトリミングされてカメラロール内に保存される。名刺やレシートを重ならないように配置すれば、1ショットで複数の画像が一括取り込みできるのもうれしい。これならば、デジタル化しようと溜めてしまった名刺も一気に取り込める。

SNAPLITESNAPLITE (左)「リス」ボタンはタッチセンサー(右)レーザーガイドは4スミがうっすらと分かるレベル

 取り込みサイズはA4までとなっているが、アプリを画像合成モードに切り替えることでA3サイズも“スキャン”できる。この場合、A4サイズで半分ずつ撮影したものをアプリ内で1枚の画像に合成してくれるのだ。

 スキャン部分はiPhoneのカメラなので、ある程度の大きさの立体物でも“スキャン”可能だ。紙の資料の上に、例えばネジや文具といった実際の製品を乗せて“スキャン”することで、リアリティのある提案資料なども作れそうだ。

デジタル化した名刺画像、Evernoteアプリで管理してみた

 ところで、SNAPLITEは本当に名刺のデジタル化に役立つのだろうか? 実際に複数枚の名刺を同時に取り込んでみた。レーザーガイド内に名刺同士の間を1.5センチくらい離して置くと、それぞれの名刺が四角くトリミングされて保存できた。名刺の間隔さえキッチリ空けておけば、適当に置いても認識されるのは便利だ。ちなみにPFUの担当者によれば、同様の機能を持った「SV-600」(非破壊型スキャナとして話題になったモデル)の技術を応用しているという。

 ただし、このままでは単なる画像でしかない。そこで筆者は、Evernoteと連携させることにした。Evernoteのプレミアムアカウントを持っていれば、画像内のテキストもOCRで検索可能になる。

 やり方は、Evernoteアプリを立ち上げ、スマホ内に保存した名刺を選択してEvernoteあてにメール送信するだけ。なお、SNAPLITEアプリで撮影すると、自動的に「SNAPLITE」というアルバムが作成されるため、デジタル化した名刺を探すのも簡単だ。

 デスクライトとして普段使いでき、デザインにも優れて、しかも価格は、1万1852円(税抜)とお手ごろだ。iPhoneを高性能スキャナに変えるこのライト、「子どものお絵かき作品など、成長の記録をきれいにデジタル化できるよ」と誘えばデジタル機器にあまり興味がなく、財布のヒモが固い奥さんでも購入を許してくれるのではないだろうか。

ハード仕様

本体サイズ 75×158×360ミリ
本体重量 0.65キロ
LED照明機能 黄:2700K、白:5000K
読み取り範囲 A4:210×297ミリ
ACアダプタ 電圧:12V、電流1.5A
USB給電 1個(5V、2.1A iPhone/iPadの急速充電に対応)
iPhone間通信 Bluetooth 4.0
価格 1万1852円(税抜)
発売日 2014年5月28日

アプリ仕様

対応機種 iPhone5/5s/5c
対応OS iOS 6.0以降
撮影機能 自動台形補正、自動傾き補正、自動トリミング、自動マルチトリミング、自動A3合成、自動色味補正、ライティング、レーザーガイド
タイマー撮影機能 0秒、0.5秒、1秒、2秒、3秒
照明設定 ライトオン/オフ、照明色変更、5段階明るさ調整

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